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ロシア、北朝鮮製「弾薬生産プラント」で弾薬を生産

ロシア、北朝鮮製「弾薬生産プラント」で弾薬を生産

Posted March. 14, 2024 09:04,   

Updated March. 14, 2024 09:04

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ロシアが、北朝鮮から砲弾の完成品ではなく「弾薬生産プラント」の提供を受け、沿海州ウスリースク近郊の工場で弾薬を生産していることが確認されたと、複数の北朝鮮事情に詳しい消息筋が明らかにした。北朝鮮の労働者がロシア極東地域まで「弾薬生産プラント」を持って行って生産した情況もあると、消息筋は伝えた。ウクライナと2年間長期戦を繰り広げているロシアが、北朝鮮から通常兵器である砲弾を買うだけでなく、北朝鮮製のプラントを現地の工場で組み立てるシステムまで稼働させたということだ。

13日、東亜(トンア)日報の報道を総合すると、北朝鮮がロシアに弾薬生産プラントを輸出していることは、昨年の朝ロ首脳会談以降、確認されたという。ウスリースク周辺地域に、北朝鮮から持ち込んだ弾薬生産プラントで弾薬をつくっているということだ。

北朝鮮事情に詳しい消息筋は、「ロシアでは老朽化であまり使われない砲弾の大量生産に必要な機械を北朝鮮が保有しているので、北朝鮮が弾薬生産プラントを作ってロシアに運んでいるとみられる」と話した。

北朝鮮が工場で働く北朝鮮労働者を「農業者」に偽装して派遣を行っているという観測も流れている。オレグ・コジェミャコ沿海州知事が昨年11月、「北朝鮮の農民に農業用地を提供することを検討する」と発言したのも、このような脈絡で見るべきという分析もある。過去、北朝鮮はロシアに建設労働者を送る際、留学生という名目で派遣していた。

完成品ではなく弾薬生産プラントを輸出するのは、電力不足に苦しむ北朝鮮と人手不足を抱えるロシアの間の利害が一致した結果という見方もある。発電設備が老朽化し、慢性的な電力不足を経験している北朝鮮は、一部の工場を停止するほど電力が不足しているが、安い価格で工場で弾薬を製造する労働力が豊富だ。ロシアは、工場を稼働させる電力は豊富だが、労働力不足の問題に直面している。ロシアが現地工場で北朝鮮製の弾薬生産工場を組み立てる背景について、「ロシアの工場で実弾を生産するように偽装して北朝鮮制裁を回避しようとする小細工」という指摘もある。

ロシアが北朝鮮に砲弾の代金を現金で完納していないことも、韓国当局は把握している。当局は、ロシアが砲弾代として北朝鮮に食料を提供したり、軍事技術を移転したりする可能性も排除していないという。先月、申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官は記者会見で、「ロシアが(北朝鮮に)送るもののうち、食料の比重が最も大きく、そのおかげで最近、北朝鮮内の食料価格が安定した」と話した。当局は、ロシアが砲弾代として、海軍の近代化を強調する北朝鮮に船舶工業の先端技術を移転する可能性にも注目している。


コ・ドイェ記者 シン・ギュジン記者 yea@donga.com