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民統線内のキャンプグリーブスに秋の旅行に出かけませんか

民統線内のキャンプグリーブスに秋の旅行に出かけませんか

Posted November. 10, 2023 08:37,   

Updated November. 10, 2023 08:37

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京畿道坡州市郡内面(キョンギド・パジュシ・グンネミョン)の民間人統制線(民統線)の中には、米軍が返還した「キャンプグリーブス」がある。非武装地帯(DMZ)からわずか2キロほど離れて、分断の現実を生々しく感じることができる空間だ。

京畿道は休戦70周年を迎え、京畿観光公社とともに10~26日に「DMZキャンプグリーブスの秋の旅行」を企画した。道の関係者は、「ソウルから1時間ほどで行けるが、心理的に遠く感じられていたDMZで秋の趣を感じ、分断の痛みと休戦の意味を振り返る機会になるだろう」と紹介した。

●米軍が駐留していた民統線内の基地開放

キャンプグリーブスは、米陸軍第2師団が韓国戦争直後の1953年7月から2004年8月にイラクに派兵されるまで、半世紀にわたり駐留していた所だ。今も当時の米軍の痕跡がそのまま残っており、近現代史的価値が認められている。

キャンプグリーブスは民統線の中にあり、軍の許可を得た人だけが自由に出入りできる。一般人は臨津閣(イムジンガク)からゴンドラに乗って行き、一部の建物のみ観覧できる。しかし、今秋の旅行プログラムに参加すれば、キャンプグリーブス内にある展示館10棟をすべて観覧できる。

様々な展示館の中でも、「スタジオBEQ」は必ず見て回るべきコースだ。独身者将校宿舎として使われていたところだが、現在はポーランドとチェコスロバキア、スウェーデン、スイスなど中立国監督委員会(NNSC)4ヶ国と関連した写真・物品70点余りが展示されている。

「企画展示の第1館」は、米軍クォンセット兵舎(生活館)を活用して「NNSC博物館」にした。NNSC会議室である板門店(パンムンジョム)T1を、家具までそのまま再現した。NNSCの歴史と寄贈品、映像、休戦協定書のコピーと休戦協定直後の南北撮影の写真などが展示されている。

今年新しく造成されたスイス館には、スイス代表団の初の旅程と初めて板門店が建てられた当時の珍しい写真が展示されている。スイスで休戦協定書のコピーを無償で貸し出して展示した。

プログラムに参加するためには、ヤノルジャのホームページ(www.yanolja.com)でゴンドラ利用券と特別開放統合券を予約すればよい。ゴンドラから降りた場所で、現場入場券の購入も可能だ。入場時間は1日5回(午前10時・11時、午後2時・3時・4時)で、1回当たりの観覧時間は80分だ。入場料は3000ウォン。毎週月曜日は休館。

●「DMZ平和観光ベルトを造成」

米軍が去った後、キャンプグリーブスは、平和・生態・文化空間に生まれ変わっている。特に最近は、独特な雰囲気のおかげで、ドラマや映画、プロモーションビデオのロケ地として人気を集めている。ネットフリックスのシリーズ「イ・ドゥナ!」、映画「ナルコの神(スリナム)」、Red Velvetのスルギのプロモーションビデオなどがここで撮影された。

京畿道は、キャンプグリーブスと近隣の臨津閣平和公園、都羅山(トラサン)平和公園、都羅展望台、第3トンネルなどをつなぐDMZ平和観光ベルトを推進している。昨年8月、国防部から「キャンプグリーブス」約11万8000平方メートル(約3万6000坪)の敷地の所有権を完全に譲り受けた。

京畿観光公社の関係者は、「キャンプグリーブスを拠点とするDMZ平和観光の活性化のために、今後も多様な事業を展開していく方針だ」と話した。


チョ・ヨンダル記者 dalsarang@donga.com