「風の孫」李政厚(イ・ジョンフ=25)に対する米大リーグの関心が「一桁」にまで縮まった。
MLB.comは8日、「今季最も魅力的なフリーエージェント(FA)9人」を選定して発表し、大谷翔平(29)らとともに李政厚を含ませた。MLB.comは「李政厚は優れたコンタクト能力を武器に大リーグ舞台に十分軟着陸できるだろう」と評価した。スポーツ月刊誌「スポーツ・イラストレイテッド」(SI)も李政厚をFA外野手3位にランク付けした。同誌は、「李政厚が破壊力は落ちるかもしれないが、出塁能力が大変優れている」とし、「市場に出ているトップクラス外野手要員の中で最も若いということも大きなメリット」と説明した。李政厚をFA打者4位につけたフォックススポーツは、「李政厚はキウムの同僚だった金河成(キム・ハソン=28、サンディエゴ・パドレス)よりはるかに多才な有望株と評価された」と伝えた。
金河成は2020年12月、ポスティング(非公開競争入札)費用500万ドル(約66億ウォン)を含め、4年間3000万ドル(約393億ウォン)を受け取る条件で太平洋を渡った。スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は、李政厚が4年5600万ドル(約734億ウォン)を受け取ることができると予想している。ジ・アスレチックは「コディ・ベリンジャー(28)を除けば、今冬、李政厚より大金に触れる外野手はいないだろう」との見方を伝えた。ベリンジャーは2017年のナショナルリーグ新人賞、2019年には同じリーグMVPに選ばれたスター選手だ。
予想される新天地としてはサンフランシスコ・ジャイアンツが有力だ。ジャイアンツはピート・プティラGMが先月7日、キウムの本拠ソウル高尺スカイドームを直接訪問するなど、李政厚の獲得に力を入れている。MLB.comが野球関係者58人を対象に「トップFA」を最終的に獲得するチームを予想する投票を行った結果でも、李政厚がジャイアンツに加入するという意見が最も多かった。その他、シアトル・マリナーズとパドレスなども新天地として取り上げられた。
サンフランシスコの地元メディアも「李政厚を逃してはならない」という声を出し始めた。ジャイアンツが持分を所有しているNBCスポーツ・ベイエリアは「昨年も吉田正尚(30)の獲得ほぼ間違いないと話したが、結局ボストン・レッドソックスに奪われた」とし、「今回も予想できなかったチームが李政厚の争奪戦に飛び込む可能性がある。緊張を緩めてはならない」と注文した。吉田は李政厚が「最も多く参考にしているロールモデル」と評価する選手だ。5年間9000万ドルの条件でレッドソックスに加入した吉田は、今年打率.289、15本塁打、72打点を記録した。
ソウル徽文(フィムン)高校を卒業し、2017年ネクセン(現キウム)に加入した李政厚は、プロ野球で7シーズンを終え、ポスティングシステムを通じて海外進出の資格を得た。大リーグはすでにストーブリーグが幕を上げたが、李政厚は韓国シリーズが終わってから公式にポスティング申請ができる。MLBネットワークは「米国の感謝祭(23日)連休が終わってから本格的な動きが始まるだろう」と予想した。
カン・ドンウン記者 leper@donga.com