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米CSIS「ウクライナ、韓国に殺傷兵器支援を要請する可能性」

米CSIS「ウクライナ、韓国に殺傷兵器支援を要請する可能性」

Posted September. 15, 2023 08:18,   

Updated September. 15, 2023 08:18

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北朝鮮がロシアに対する兵器提供を事実上公式化し、砲弾がすでにロシアに流入した情況が明らかになっているが、韓国政府はウクライナに対する殺傷兵器提供「不可」の方針を堅持している。しかし、政府内でもウクライナの戦況を見てから判断するといった微妙な気流の変化が感知され、北朝鮮兵器のロシアへの搬入が明らかになる場合、政府が原則を全面的に修正する可能性があるという観測が流れている。

国防部の(チョン・ハギュ)報道官は14日の記者会見で、「ウクライナに殺傷兵器を提供しないという方針に変化はない」と明らかにした。しかし、大統領室関係者は同日、「周辺勢力がある行動を取るからといって、一日や二日の間に韓国の立場が変わるのも正常ではないだろう」としながらも、「戦況を見守り、必要なものが何なのかを観察した上で話すことができるだろう」と可能性を開いた。

韓国政府が今年3月、軍需品貸与契約を通じて米国に送った155ミリ砲弾約50万発は、米国を経由して相当数がウクライナに入ったと伝えられた。政府関係者は、「当時、砲弾を貸与し、最終使用者を米国と明記しなかった。これは米国が砲弾を勝手に使用することを黙認したものだ」と話した。そして、「米国に貸与した砲弾は、1970年代から韓半島に持ち込まれた韓半島戦争予備物資(WRSA-K)で、古くなった砲弾だった。米国はこの砲弾をウクライナに送るだろうか、それとも新しく作った高価な砲弾を送るだろうか」と話した。

当時は老朽化した砲弾を間接的に提供したが、もはや提供が終了したため、米国など西側諸国陣営でウクライナに対する直接支援を始めるべきだという声が高い。

英紙フィナンシャル・タイムズは13日(現地時間)、「朝ロ間の兵器取り引きが現実になれば、(米国など西側諸国は)これまでロシアを刺激すれば北朝鮮を支援する恐れがあるため迂回支援をしていた韓国に、兵器を直接支援するよう説得する可能性があるだろう」と報じた。米シンクタンクのCSISも同日、報告書で、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府がウクライナに対する人道的支援に力を入れたが、今後、米国やウクライナなどが韓国に殺傷兵器を含めより多くの支援を求める可能性がある」と指摘した。

別の政府関係者は、「北朝鮮がロシアに砲弾を直接支援したからといって、韓国も直接支援で対抗すれば、北朝鮮と同じ国になる危険性がある。直接支援で得られる実益が大きくないというのが現在の判断」とし、「北朝鮮の砲弾提供の多くの証拠が出るまでは、制裁に集中するのが優先というのが政府の判断だ」と伝えた。


ソン・ヒョジュ記者 イ・チョンア記者 hjson@donga.com · clearlee@donga.com