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プリゴジン氏、ロシア軍ツートップの拘束画策か…察知され武装蜂起に変更

プリゴジン氏、ロシア軍ツートップの拘束画策か…察知され武装蜂起に変更

Posted June. 30, 2023 08:13,   

Updated June. 30, 2023 08:13

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ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン氏(写真)が当初、ロシアのショイグ国防相、ゲラシモフ参謀総長など、自身と対立してきた正規軍首脳部の拘束を画策していたが、ロシアの情報機関「連邦保安局」(FSB)に察知されたため、「プランB」の武装蜂起に出たと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルなどが28日、報じた。米国など西側の情報機関は、通信傍受を通じて情報を事前に入手していたという。

プリゴジン氏は当初、ウクライナと国境を接する南部地域で、ショイグ氏とゲラシモフ氏を拘束しようとした。22~25日、当該地域を訪問する予定だった2人の身柄を拘束することで、指揮系統の一元化を理由にワグネルの勢力を弱体化させようとした2人の動きを抑えようとしたのだ。プリゴジン氏はこの計画が察知されたため、23日に首都モスクワ進撃に計画を緊急変更したとみられる。

昨年2月、ロシアのウクライナ侵攻後、プリゴジン氏は戦争指揮の主導権をめぐって2人と対立してきた。特に停滞する戦況に対する問責の性格で、今年1月にプリゴジン氏と親しいセルゲイ・スロビキン総司令官(ウクライナ侵略作戦担当)の座がゲラシモフ総参謀長に代わり、大きな不満を抱いていたという。戦場での残酷さで有名なスロビキン氏は、すべてを破壊するという意味の「アルマゲドン」というニックネームがある。

全権を握ったゲラシモフ氏は、ワグネルが傭兵を募集する主な経路であった「囚人徴兵」の権限を剥奪した。ワグネルの傭兵たちにも、来月1日までにロシア軍と正式契約を結び、事実上、正規軍の下で動くよう命じた。

西側の情報機関は、プリゴジン氏が武装蜂起計画を実行する前に、スロビキン氏ら一部の軍将校にこれを知らせ、自身の武装蜂起に賛同することを期待したと見ている。しかし、スロビキン氏は、ワグネルがモスクワ進撃に乗り出した24日、武装蜂起を中止するようプリゴジン氏を批判する映像を公開した。スロビキン氏や他の将軍が武装蜂起に応じないため、モスクワの目前まで進軍したプリゴジン氏は、自身の恩赦とワグネルのベラルーシ駐留を条件に武装蜂起を全面的に解除するほかなかったとみられている。

今回の事態で、プリゴジン氏と軍首脳部ともに大きな打撃を受けたため、両者ともプーチン大統領の粛清対象になる可能性が高いという指摘がある。武装蜂起に加担していないものの、スロビキン氏はすでに逮捕されたと、現地メディアのモスクワ・タイムズなどが伝えた。スロビキン氏は、プリゴジン氏を批判する映像を公開して以降、姿を現していない。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 パリ=チョ・ウンア特派員 weappon@donga.com