トマホークミサイル150発以上を搭載した米国の原子力潜水艦(SSGN)「ミシガン」が16日、釜山(プサン)に入港した。今回の入港は、米国の戦略兵器の韓半島展開を拡大することを決めた4月の韓米首脳間の「ワシントン宣言」の履行だ。ミシガンが国内に入港したのは2017年10月以来、5年8ヵ月ぶり。
北朝鮮が先月31日の軍事偵察衛星に続き、今月15日に短距離弾道ミサイルを東海(トンへ・日本海)上に発射するなど挑発を続けることに対して、韓米両国が強力な警告に出たとみられる。
釜山を訪れたミシガンは、世界で最も大きなオハイオ級原子力巡航誘導弾潜水艦。長さ170.6メートル、幅12.8メートル、水中排水量1万8千トンだ。ミシガンは射程距離2500キロに達するトマホークミサイルで武装でき、特殊戦要員が搭乗して特殊作戦任務も遂行できる。オサマ・ビンラディンを射殺した米海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の隊員が搭乗できるSEAL輸送潜水艇(SDV)と特殊格納庫(DDS)も備えている。
今回入港したミシガンは、トマホークミサイルなど通常兵器のみを装備しており、核兵器は搭載していない。韓米首脳は今年4月、「ワシントン宣言」を通じて、多量の核兵器を搭載した戦略原子力潜水艦(SSBN)を韓半島に展開することができるということで意見が一致したが、今回はSSBNを入港させなかった。軍消息筋は、「韓米が北朝鮮の挑発に対してSSGNで先に警告し、北朝鮮のさらなる高強度の挑発がある場合、SSBNを全面展開するとみられる」と伝えた。
ミシガンは、今月22日まで韓国海軍と合同特殊戦演習を実施する。ミシガンの訪韓期間中、韓米特殊部隊が北朝鮮の指揮部を排除する内容の演習を行う可能性があるという見方もある。ミシガンの合同特殊戦演習のほか、韓米同盟70年を記念する親善交流活動も行われる予定だ。海軍作戦司令官の金明秀(キム・ミョンス)中将は、「力による平和を実現しようとする韓米同盟の圧倒的な能力と態勢を示す」と話した。
コ・ドイェ記者 ユン・サンホ軍事専門記者 yea@donga.com