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米機密文書流出、軍基地勤務の20代男性関与か

米機密文書流出、軍基地勤務の20代男性関与か

Posted April. 14, 2023 08:25,   

Updated April. 14, 2023 08:25

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米国の機密文書の最初の流出者が「OG」というニックネームを使う20代前半から半ばの米国人男性だと、米紙ワシントン・ポストが12日(現地時間)、報じた。男性は、自ら米軍基地で働いているとし、流出経路とされたゲーム愛好者に人気の対話アプリ「ディスコード」内のチャットルームに300件以上の機密文書を載せたと、同紙は伝えた。OGは、2019年に「サグシェイカーセントラル」という軍事ユーチューバー中心のチャットルームを作り、リーダー格だった。

同紙が、2人のチャットルーム参加者にインタビューした結果、OGはしばしば極右であることをアピールし、「米情報機関が市民を抑圧している」と主張した。射撃場でライフルを持って、人種差別的で反ユダヤ主義的な暴言を吐き、標的に向かって発砲する動画も載せた。米国が友好国を監視することにも反感を示した。

参加者によると、OGは昨年から毎週、機密文書をチャットルームに投稿した。初期には一行一行タイピングして載せたが、他のメンバーの関心が薄れるのを感じた後は写真を投稿した。しかし、文書が今年2月末から他のチャットルームに投稿され始めると、先月中旬からは共有を止めた。

OGは自分が米軍基地で働いていると主張し、投稿した文書には、大陸間弾道ミサイル(ICBM)など北朝鮮の核兵器の予想軌跡、米国の高高度偵察機「U2」で撮った中国の偵察気球の写真、ウクライナ戦争の情勢が詳細に書かれた表などもあった。少なくとも数ヵ月かかる米当局の身元調査を通過した人物だけが見ることができる情報で、実際に米軍と関連する人物である可能性が高い。

あるチャットルームの参加者は、「OGは賢い人だ。偶発的な流出ではない」と伝えた。同紙のインタビューに応じた2人は、いずれもOGの実名と居住地を知っているが、当局が彼の身元と所在を突き止めるまでは話さない考えを示した。

OGは、参加者のほとんどが未成年者であるこのチャットルームで大きな影響力を行使したとみられる。6日、米紙ニューヨーク・タイムズの報道後、米当局が文書流出を本格的に捜査すると、OGはチャットルームの参加者に、「私に関するすべての情報を隠して削除するように」と指示を出した後、姿を消した。ある参加者は、「彼は叔父や父のようだった。家族を失ったようだ」と喪失感を露わにした。

「サグシェイカーセントラル」のメンバーの中には、ロシア、ウクライナ国籍者をはじめ、様々な外国人がいた。25人のメンバーのうち半数が海外居住者であり、旧ソ連や東欧諸国出身者が特に文書に大きな関心を示したと、ワシントン・ポストは伝えた。


イ・ジユン記者 asap@donga.com