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米国の物価不安で蘇った「キングドル」の恐怖

米国の物価不安で蘇った「キングドル」の恐怖

Posted February. 28, 2023 08:10,   

Updated February. 28, 2023 08:10

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米国の物価を下げるために、連邦準備制度(FRB)が長期間緊縮をするという懸念が高まり、「キングドル」(強力なドル高)の恐怖が蘇っている。対ドルウォン相場は一気に前取引日比18ウォン以上ウォン安ドル高が進み、1ドル=1320ウォンを超えた。

27日、ソウル外国為替市場での対ドルウォン相場は、前取引日比1ドル=18.2ウォンのウォン安ドル高が進み、1ドル=1323.0ウォンで取引を終えた。対ドルウォン相場が1ドル=1320ウォン台を超えて取引を終えたのは、昨年12月7日(1321.7ウォン)以来初めてのことだ。同日の為替相場は、取引中1323.5ウォンまで高騰した。

為替不安を増大させたのは米国の物価指標だった。24日(現地時間)発表された先月の米個人消費支出(PCE)物価指数の上昇率は前年比5.4%で、昨年6月(7%)に40年ぶりの最高値を記録後、7ヵ月ぶりに持ち直した。米国物価指標が市場予想値を上回り、FRBが緊縮の手綱を締めつける可能性が高くなっている。市場では、米国の最終金利が5.25~5.50%を越えるだろうという主張も出てきた。韓国銀行が23日、基準金利を3.50%に据え置いた中、FRBとの金利差がさらに広がる可能性がある。

同日、総合株価指数(コスピ)は、前取引日比0.87%安の2402.64で取引を終えた。2405.42で取引を開始したコスピは、取引開始直後から下げ幅を拡大したが、取引中、一時2383.76まで下落した。コスピが取引中2400台以下で取引されたのは、先月20日(終値基準で2395.26)以来初めてのことだ。

ウォン安で外国人投資家の離脱に対する懸念も高まっている。同日、コスピ市場で個人は6755億ウォンを買い越した一方、外国人は3248億ウォンを売り越し、指数を引き下げた。


シン・アヒョン記者 abro@donga.com