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ラテン・グラミー賞、最高齢95歳の歌手に最優秀新人賞

ラテン・グラミー賞、最高齢95歳の歌手に最優秀新人賞

Posted November. 21, 2022 08:18,   

Updated November. 21, 2022 08:18

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「人生はつらいですが、道はあります。遅すぎることはありません」

米ラスベガスで17日(現地時間)に開かれた第23回ラテン・グラミー賞で、歌手で作曲家のアンヘラ・アルバレスさんが95歳で新人賞を受賞した。2000年に始まったラテン・グラミー賞新人賞の歴代最高齢の受賞者だ。

ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで開催された授賞式で、アルバレスさんと歌手で作曲家のシルヴァーナ・エストラーダさん(25)が、「最優秀新人アーティスト」部門で共同受賞の栄誉に輝いた。アルバレスさんの名前が呼ばれ、客席にいた歌手や作曲家らが拍手を送った。歓声を上げる人や涙ぐむ人もいた。エストラーダさんは、先に舞台に向かう階段に上がり、アルバレスさんの手を取って案内した。

白髪のアルバレスさんは舞台に立ち、「歌で自分の話をすることができ、私のような経験をした人々を慰めることができることを誇りに思います」とし、「この賞を神と私の愛する国、キューバに捧げたい」と語った。

「私はあきらめなかった。夢を実現できなかった人には、どんなにつらい人生であっても、必ず道はあります。信仰と愛があれば、夢を実現できると約束します。遅すぎることはありません」

米芸能紙ピープルなどによると、キューバ出身のアルバレスさんは10代の時から音楽活動をしてきたが、最初のアルバムを出したのは94歳の時だった。1962年、子ども4人を先に渡米させた後、米国に来たアルバレスさんは、子どもたちを保育園に送り、掃除などをして生計を立ててきた。

辛い移民生活でも、アルバレスさんはギターを弾いて音楽に対する愛を持ち続けた。しかし、大衆ではなく友人や家族の前でのみ演奏して歌った。幼い頃、歌手になることに反対した父親の影響で、90歳になるまで公開活動をしなかったという。

しかし、アルバム制作者の孫、カルロス・ホセ・アルバレスさんが、偶然アルバレスさんが作曲した曲を発見し、状況は変わった。カルロスさんは、「祖母が一生かけた作業を家族の遺産として残さなければならない」と考えた。91歳の誕生日に米ロサンゼルスで初めて正式に公演を開いたアルバレスさんは、ついに昨年、15曲入りの初のアルバムを発表した。

アルバレスさんは受賞直後、ビルボード・エスパニョールとのインタビューで、「賞を受けて私の夢が叶ったことを知った」とし、「95歳という年齢は少しも問題にならない」と話した。ユーチューブのアルバレスさんのインタビュー動画には、「本当に美しい」、「途方もない知恵が込められた歌」、「大きなインスピレーションを与えた」など賛辞のコメントが寄せられた。

ラテン・グラミー賞は、米グラミー賞を主管するレコーディング・アカデミーが作った賞で、スペイン語とポルトガル語のラテン系音楽を対象とする。


孫孝珠 hjson@donga.com