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米民主党ペロシ氏が下院議長退任を表明、「未来に向かって前進」

米民主党ペロシ氏が下院議長退任を表明、「未来に向かって前進」

Posted November. 19, 2022 09:03,   

Updated November. 19, 2022 09:03

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米国初の女性下院議長であるナンシー・ペロシ氏(82)が、来年1月に開かれる次期議会で党執行部選挙に出馬しないとし、「新しい世代が主導する時が来た」と述べた。大統領、副大統領に続き、米権力序列3位のペロシ氏が自ら世代交代の扉を開き、退任を宣言したのだ。8日の中間選挙で与党民主党が野党共和党に下院多数派を譲った影響とみられる。今回の選挙で19回目の当選を果たしたペロシ氏は、議員活動は続ける。

ペロシ氏は17日(現地時間)、議会での演説で、「今、我々は未来に向かって大胆に前進しなければならない」とし、「新しい世代が主導する時が来た」と呼びかけた。また、「民主主義は雄大だが、もろいものだ。私たちは、この議場でもろさを現に見た。民主主義を傷つけようとする勢力から、永久に守らなければならない」と強調した。 

1987年に下院議員に初当選したペロシ氏は、2003年に党下院トップの院内総務となった。07~11年まで下院議長を務め、19年1月に復帰して現在まで在職するなど、米女性政治家の歴史を新たに開いたと評価されている。07年に初めて下院議長に就任した時、「私たちの娘と孫娘のために、今日、私たちは大理石の天井を壊した」と述べた。公式の席上でも、女性参政権運動への支持を意味する白い服を好んで身に着けた。

ペロシ氏は07年、米議会の旧日本軍慰安婦決議案の採択を主導した。中国と北朝鮮にも強硬な態度を示してきた。1991年、中国北京の天安門広場で、2年前の民主化デモに対する流血鎮圧に抗議し、中国当局に制止された。今年8月にも台湾を電撃訪問し、米中の軍事緊張を触発した。97年に北朝鮮を訪問した後、北朝鮮の人権問題についても批判してきた。

トランプ前大統領とは対立を続けた。2019年に下院議長に復帰した後、二度にわたってトランプ氏の弾劾を主導した。下院では弾劾訴追案が採択されたが、上院で否決され実現には至らなかった。ペロシ氏は同日の演説でも、「議長として3人の大統領と共にしたのは光栄だった」とし、ジョージ・W・ブッシュ、オバマ元大統領、バイデン大統領に触れたが、トランプ氏は取り上げなかった。

ステニー・ホイヤー民主党下院院内総務(83)も同日、退任を宣言した。民主党は30日、党内選挙を通じて後任を選出する。ハキーム・ジェフリーズ(52・ニューヨーク)、キャサリン・クラーク(59・マサチューセッツ)、ピート・アギーラ(43・カリフォルニア)下院議員らが競っている。ジェフリーズ氏が選ばれる場合、米史上初の黒人院内トップとなる。アギーラ氏もラテン系なので、誰が勝っても若く人種的に多様な執行部が登場する見通しだ。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com