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「米軍事力が大幅に弱体化、二正面作戦能力は不十分」 米シンクタンクが指摘

「米軍事力が大幅に弱体化、二正面作戦能力は不十分」 米シンクタンクが指摘

Posted October. 21, 2022 09:00,   

Updated October. 21, 2022 09:00

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ロシアのウクライナ侵攻と中国の台湾武力統一の脅威で、米国と中・ロ間の軍事的緊張が高まっている中、米国の軍事力が大幅に弱まっていると指摘された。米国の軍事力の弱体化で、韓半島に対する拡大抑止に隙が生じれば、北朝鮮が軍事行動に乗り出す可能性が懸念される。

米シンクタンクのヘリテージ財団は18日に発表した評価報告書「2023年米軍の軍事力指標」で、米陸海空軍と海兵隊、宇宙軍、核兵器などを総合評価した結果、軍の態勢が「弱い(weak)」状態だと評価した。

同報告書は、F-35の購入遅延やパイロットの飛行訓練不足で米空軍の戦闘機と爆撃機の戦力が1980年代の4割水準に落ちたと指摘し、米空軍に対する評価を昨年の「弱い」から「非常に弱い」に引き下げた。また、「空軍史上最低レベルの準備態勢」と指摘した。

さらに、中国の艦隊が2005~20年に216隻から360隻に増えた反面、米海軍戦艦は291隻から296隻に5隻の増加にとどまったと指摘し、態勢レベルを既存の「不十分」から「弱い」に下げた。米陸軍は「不十分」、宇宙軍は「弱い」と評価された。

米国の核兵器については、「強い」に分類しながらも、「老朽化し、運搬システムと弾頭の信頼性が危険にさらされている」と警告した。

同報告書は、総合的に「米軍は2ヵ所で大規模戦争を同時に遂行するには力不足の状態にあり、確実な装備も備えていない」と強調した。これを受けて米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、「米国が戦争を阻止できず、戦争で勝利できないという警告」と指摘した。

同報告書は、「グローバルリスク水準」評価では、北朝鮮の脅威行動を「敵対的」、「攻撃的」に続く「試験」段階に、脅威能力は「構築中」に分類した。さらに「北朝鮮は核抑止力を越えて実行可能な(核)戦争戦略を開発している」とし、「米国の拡大抑止力が弱まったと見なされれば、軍事行動の条件が有利になったと判断し得る」と懸念を示した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com