
「ついに韓国の科学文明全体を集大成した叢書を持つことになり、誇りを感じます」(シン・ドンウォン全北大学韓国科学文明学研究所長)
2010年から全北(チョンブク)大学が企画し、出版社「ドゥルニョク」が出版した「韓国の科学と文明」叢書シリーズが12年にわたる大長征を終えた。第1巻「東医宝鑑と東アジア医学史」を皮切りに31日に出版された「韓国の術数科学と文明」を最後に計30冊のシリーズが完成した。
31日、ソウル鍾路区(チョンノグ)の大韓民国歴史博物館で開かれた記者懇談会では、韓国の科学文明史を集大成したという満足感がにじみ出ていた。この研究を支援した韓国学中央研究院のヤン・ヨンギュン韓国学振興事業団長は、「韓流が前例になく世界的な注目を集めている中で『韓国の科学と文明』叢書は韓国学の底力を科学技術から見出した大きな収穫だ」と強調した。
執筆には、ソウル大学国史学科のクォン・オヨン教授と慶熙大学史学科のパク・ユンジェ教授、韓国学中央研究院のチョン・ヨンフン韓国学大学院人文学部教授など60人以上が参加した。「韓国科学技術研究体制の進化」を執筆した全北大学のムン・マンヨン教授は「韓国科学技術の発展を後押ししてきた制度の発展史まで盛り込んだ」と伝えた。
海外からも叢書の完刊を祝うメッセージが伝えられた。クリストファー・カレン元英国ケンブリッジ大学ニーダム研究所長は、「中国科学史として名声を得た英国歴史学者ジョゼフ・ニーダム(1900~1995)が1954年に出版した名著『中国の科学と文明』シリーズに比肩する」と絶賛した。叢書のうち5冊はケンブリッジ大学の出版社と版権契約を結び、近く出版を控えている。
イ・ソヨン記者 always99@donga.com