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中国、台湾侵攻のための平時軍事作戦の法的根拠を整備

中国、台湾侵攻のための平時軍事作戦の法的根拠を整備

Posted June. 16, 2022 09:43,   

Updated June. 16, 2022 09:43

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中国の習近平国家主席が、戦争状況ではないにもかかわらず、人民解放軍が軍事作戦を展開できる根拠を盛り込んだ要綱に署名した。この署名を含め、中国が最近繰り返し台湾海峡を「公海」ではなく「内海」と主張することも、台湾に対する軍事活動の大義名分づくりとみられる。ウクライナに侵攻したロシアが「戦争」ではなく「特別軍事作戦」と主張したように、中国も台湾関連事案を内政と主張し、侵攻を正当化する狙いがあるということだ。

中国国営新華社通信などによると、習氏が13日に署名した「軍隊の戦争以外の軍事行動」に関する要綱が15日から発効された。同要綱は、人民解放軍が、平和維持や災害救護、人道支援、護衛などの任務を平時に遂行できる法的根拠を提供する。しかし、平和維持などの状況を規定する基準が恣意的にならざるを得ず、中国が主権と国益を掲げていつでも台湾を侵攻する口実を設けたのではないかと懸念されている。

これに対して、台湾紙「自由時報」は15日、習氏が要綱に署名したことと中国が台湾海峡は排他的経済水域(EEZ)と主張することは、一見すると完全に別もののように見えるが、実は緊密に関連しているとし、「国際法・国内法上、台湾海峡での人民解放軍の軍事活動が問題がないよう地ならしをしたも同然」と指摘した。人民解放軍が台湾海峡で対テロ作戦や犯罪掃討などの名目でいつでも軍事行動ができるということだ。

中国は最近、米国側にも「台湾海峡は国際水域ではなく、外国の軍艦が航行するには中国の許可を得なければならない」と主張したという。自由時報は、米国は軍艦などを動員して台湾海峡を自由に航行しているが、国力が弱く小さな国々は中国の顔色をうかがっているとし、「このような状況が続けば、台湾の孤立は時間の問題」と懸念を示した。


金祺容 kky@donga.com