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戦車の時代は終わったのか

Posted May. 03, 2022 08:46,   

Updated May. 03, 2022 08:46

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ウクライナ戦争の「犠牲者」の一つが戦車だ。この戦争は、史上最大の規模で対戦車火器が投入された戦争と記録されるだろう。今までに米国が提供した対戦車ミサイル「ジャベリン」だけでも7000機を超えるという。そのほかの兵器まで合わせれば、1人に1対戦車火器という言葉が出てくるほどだ。

ロシアは伝統的な戦車強国だが、多くの戦車が破壊され、戦車無用論まで登場している。戦車が初めて登場した戦闘は、第1次世界大戦のソンムの戦いだった。第1次世界大戦では特段の活躍はなかったが、戦車の可能性にインスピレーションを受けた指揮官が、戦車を利用した画期的な戦術を開発した。

 

第2次世界大戦で戦車はスターに浮上した。グデーリアン、ロンメル、パットンといった機甲指揮官がスター将軍になった。ソ連はT34という伝説の戦車を開発し、朝鮮戦争でも猛威を振るった。ウクライナとの国境の北側にあるクルスクでは、第2次世界大戦で最大の戦車戦が繰り広げられた。

まさにその地で、世界最高と言われたロシアの戦車が対戦車ミサイルや対戦車砲によって破壊されている。もはや戦車の時代は終わったのだろうか。筆者の答えは「否」だ。戦車無用論を提起するにはさらに本質的な質問に答えなければならない。「戦争で戦車が遂行する役割はなくなったのか」。当然違う。装甲車両と移動砲台の必要性は依然としてある。ただし、対戦車兵器が発達し、現存する戦車が役割を遂行することに困難が増したのだ。さらに言えば、戦車が戦術的役割を遂行することが非常に難しくなった。それがまさに戦車無用論を主張する理由ではないだろうか。

いつか戦車が姿を消す日が来るかもしれない。しかし、私たちの質問は、戦車がなくなるということではなく、戦車に取って代わるものが何かに焦点を合わせなければならない。それによって、新たな戦術が登場し、戦争の様相が変わり、予測して備えた側とそうでない側の間で劇的な勝負が演出されるだろう。それが戦争史で繰り返される法則だ。