Go to contents

ロシア軍、欧州最大級のザポリージャ原発を制圧

ロシア軍、欧州最大級のザポリージャ原発を制圧

Posted March. 05, 2022 08:28,   

Updated March. 05, 2022 08:28

한국어

欧州最大の原子力発電所であるウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所に4日(現地時間)、ロシア軍が砲撃を加え、火災が発生した。火は消し止められ、放射性物質が漏れ出る「核災害」は免れた。米国と西側は、ロシアのプーチン大統領の金脈とされる富豪(オリガルヒ)に対する追加制裁を発表した。

ウクライナ政府によると、ロシア軍の砲撃で同日午前1時40分頃、原発周辺の5階建ての教育訓練棟で火災が発生した。火災後も、ロシア軍が午前3時まで原子炉周辺の施設に砲撃を続け、消防隊員の進入が遅れた。ウクライナ政府は同日午前6時20分頃、鎮火したと明らかにした。ザポリージャ原発はロシア軍に掌握されたと、ロイターが伝えた。

 

ウクライナ南東部にあるザポリージャ原発には6基の原子炉があり、ウクライナ全電力の25%を生産する。原子炉が砲撃されたり、火が原子炉まで広がったりしたなら、原発が致命的な被害を受ける恐れがあった。

ウクライナ政府は、「原子炉は安全に停止している」と明らかにした。国際原子力機関(IAEA)は、「原発周辺の放射線量に変化はない」としつつも、「原発の攻撃は国際法違反」と強く批判した。ウクライナのクレバ外相は、「ザポリージャ原発が爆発すれば(1986年の)チェルノブイリ原発事故の10倍の影響が及ぶ」と警告した。ジョンソン英首相は、「欧州全体を危険に陥れる無謀な行動」とし、国連安全保障理事会の緊急会合の開催を求めた。

バイデン米政権は3日、ロシア最大の鉄鋼財閥アリシェル・ウスマノフ氏らプーチン大統領に近いオリガルヒ19人と彼らの家族および側近47人を制裁対象に含め、彼らの米国内の資産を凍結した。英国とドイツも、オリガルヒに対する独自制裁を発表した。

格付け会社S&Pが同日、ロシアの格付けを「BBプラス」から「CCCマイナス」に8段階引き下げ、ロシアのデフォルト(債務不履行)のリスクが高まった。「CCCマイナス」は、デフォルトを意味するDより2段階上だ。S&Pは、「デフォルトのリスクが実質的に増すとみられる措置によるもの」と明らかにした。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 ニューヨーク=ユ・ジェドン特派員 weappon@donga.com