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選挙戦終盤に野党候補が一本化、決選投票が必要だ

選挙戦終盤に野党候補が一本化、決選投票が必要だ

Posted March. 04, 2022 08:12,   

Updated March. 04, 2022 08:12

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韓国大統領選の保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長と中道野党「国民の党」候補の安哲秀(アン・チョルス)代表が3日、野党候補の一本化を宣言した。同日未明まで2時間30分にわたって会合を行った両者は、「この度の一本化は、国民の、国民による、国民のための一本化」とし、「より良い大韓民国を築く開始としての政権交代、つまり『より良い政権交代』に向けて思いを一つにした」と明らかにした。安氏は、尹氏への支持を宣言して候補を辞退した。大統領選後に党の合流も推進される。

今回の一本化は、4、5日の2日間行われる事前投票の前日に実現した。本投票の6日前だ。同日以降に実施される世論調査の公表も禁止される。「暗闇の期間」が始まる時に最大変数とされた一本化がなされたことで、大統領選の情勢は揺れ動く見通しだ。両候補は、「完璧な政権交代が実現されると信じて疑わない」と述べた。与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道(キョンギド)知事は、「政治は政治家がするようだが、実際は国民がする。歴史と国民を信じる」と述べた。

今回の一本化が大統領選の結果にどのような影響を及ぼすかは状況を見なければならない。選挙の有利・不利といった利害計算や政治工学なのか、国家の未来のための「価値連帯」なのかによって、有権者の判断も変わるだろう。ただ、前日まで一本化決裂の責任をめぐって激しい攻防を繰り広げ、秒読み段階に入った状況で電撃談判形式で合意に至ったことが果たして適切だったのかは疑問だ。安氏自ら「一本化期間終了」、「完走」を叫んできたので、有権者は戸惑うほかない。

事前投票用紙は現場で印刷されるので「辞退」表示が可能だが、本投票用紙はすでに印刷を終えたため、投票所の外に辞退を知らせる案内文が貼られる。歴代最も遅れて大統領候補の一本化がなされるという新記録を立てた。一本化は、歴代大統領選の度に選挙日直前まで大きな変数として作用した常連のイシューだ。今は、このような混乱を防ぐ制度的装置が必要だ。

大統領決選投票制が代案になりえる。1次で過半数の得票者がいない場合、決選投票で最終勝者を決めれば、第3地帯の候補も一本化や死票論議に苦しまず自身の政策ビジョンを提示でき、最終勝者の国政動力の確保にも役立つ。大統領選の度に決選投票制の導入が主張され、選挙が終わればうやむやになった。与党はすでに決選投票制の導入を党論とし、安氏も必要性を強調した。「国民の力」も党論を速やかに決めることを願う。