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韓米合同軍事演習延期論に政府も与党も四分五裂、北が笑う

韓米合同軍事演習延期論に政府も与党も四分五裂、北が笑う

Posted August. 06, 2021 08:35,   

Updated August. 06, 2021 08:35

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「共に民主党」、「正義党」、「開かれた民主党」の与党圏議員74人が5日、声明を出し、韓米合同軍事演習の延期を求めた。彼らは、北朝鮮の南北関係改善など相応の措置を引き出す交渉カードとして、合同軍事演習を延期しようと主張した。しかし、「共に民主党」の宋永吉(ソン・ヨンギル)代表は、「韓米間で合意した演習は避けられない」と明らかにした。これに先立ち文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日、軍指揮部の報告を受ける席で、様々なことを考慮して(米国側と)慎重に協議するよう指示した

10日後に迫った韓米合同軍事演習をめぐって、政府と与党は四分五裂の様相を呈している。政府や与党の公式の立場は、韓米が合意したので予定通り実施しなければならないということだが、内心を覗いて見ると、日程を調整するには時期的に手遅れという不可避論に近いのが事実だ。実際、演習に参加する米軍の多くが韓国入りし、予備演習段階に入った状態で、事実上始まったも同然だということだ。

 

文大統領のどっちつかずの曖昧な態度も内部の混乱を招く要因になっている。文大統領は、実施かどうか明確な指示をせず、軍指揮部に「慎重な協議」を注文した。米国側と協議し、可能なら演習を延期したり最小化するようにせよとの趣旨と読まざるを得ない。これだから統一部と国家情報院が出て演習延期論を提起し、与党議員まで連判状を回して世論戦に出るなど騒々しく動いている。

これら全てが北朝鮮の通信連絡線の復旧と演習中止警告という和戦両面戦術で始まった。北朝鮮は、一方的に断った通信連絡線を再び連結した後、合同軍事演習をすれば「つまらない前奏曲になるだろう」と警告した。そこに韓国の情報機関が北朝鮮の挑発の可能性を取り上げ、信憑性を加えた。今では与党議員まで出て、北朝鮮の顔色をうかがって歓心を買おうとする。このような混乱の中、北朝鮮がこれまで行ったすべての凶悪は忘れ去られ、虚しい期待だけが溢れている。

そのように合同軍事演習が延期にでもなる場合、それがいくら北朝鮮の相応措置を前提にした条件付きだとしても、結局は北朝鮮の警告が恐ろしくて国家安全保障のための定例の防衛演習を、それもコンピュータ図上演習に縮小された最小限の演習まであきらめる格好になってしまう。これだから北朝鮮は韓国を軽視し、猛々しくなるほかない。さらに「米国と協議する問題」として同盟にその責任を押し付けるような韓国のやり方を米国は果たしてどのように見るだろうか。