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オーケストラサウンドに盛り込んだ童謡アルバムはいかが

オーケストラサウンドに盛り込んだ童謡アルバムはいかが

Posted February. 16, 2021 07:58,   

Updated February. 16, 2021 07:58

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「兄さんへの想い」、「木の葉の船」、 「果樹園の道」、「お母さん、お姉さん」…。韓国人に親しまれている童謡が、オーケストラの多様な音色でさわやかな新しい衣を纏っている。コリアンシンフォニーオーケストラが披露した童謡アルバム「故郷の春」。

日本による植民地時代に国を失った悲しみを慰める童謡から、「抱きしめてあげる」「みそひとさじ」などの2000年代の創作童謡まで、100年にわたる童謡16曲を掲載している。鄭致溶(チョン・チヨン)が指揮し、ソプラノのイム・ソンヘ、テノールのジョン・ノ、ピアニストのムン・ジョンジェ、ハーモニカ演奏者のパク・ジョンソンが演奏に参加した。キム・テクス、ナ・シルイン、パク・ヨンビン、アン・ソンミン、オ・ウンチョル、イ・ヨンソクなどの正統オーケストラから演劇音楽、放送音楽に至るまで活発に活動している若い作曲家6人が編曲を担当した。

最初の曲「兄さんへの想い」から、草の香りが漂ってくるような夢のような春の感じがいっぱいに広がる。それぞれの歌で管楽器をはじめとする様々なオーケストラの楽器の音色の個性を生かし、既存の童謡で聞いていた基本的なハーモニーの枠から脱して、独特な香りを漂わせるハーモニーを披露した。

キム・テクスが編曲した「故郷の春」は、2番以降で欧州のバロック・アリアのようにメロディーを新しく解釈して異彩を放っている。ソプラノのイム・ソンヘが得意とする口笛も盛り込まれている。イ・ヨンソクが編曲した「夕焼け」では、ホルンの夢見るようなメロディーをトランペットとクラリネットが継承し、穏やかな弦の背景ハーモニーの中に夕焼けを見るような幻想を繰り広げる。

全体的に「一緒に歌える」編曲ではなく、「新しく聴く」体験に力を入れて、オーケストラの様々な魅力に魅了される。「兄さんへの想い」「果樹園の道」「島の家の赤ちゃん」では、ハーモニカが韓国の近代イメージと一致するおぼろげな趣を強調している。「顔」「星」は、オーケストラのみで演奏したトラックを別に載せた。

コリアンシンフォニーオーケストラは、「新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)で厳しい時期を迎えた私たち皆に、童謡の持つ癒しの力を伝えるためにアルバムを企画した。歌詞に込められた清らかな情緒と温かさを、オーケストラサウンドに盛り込んだ」と明らかにした。


ユ・ユンジョン文化専門記者 gustav@donga.com