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トランプ氏、再選への道に「弾劾ダメージ」

トランプ氏、再選への道に「弾劾ダメージ」

Posted December. 20, 2019 08:04,   

Updated December. 20, 2019 08:04

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トランプ米大統領の「ウクライナ疑惑」に対する弾劾訴追案が18日(現地時間)、下院を通過した。これによりトランプ氏は下院で史上3人目の弾劾訴追された大統領という汚名を残すことになった。弾劾案は、共和党が多数である上院弾劾審判では否決される可能性が高いが、弾劾後も余波が続き、来年の米大統領選を控えた政局はしばらく揺れ動く見通しだ。

下院は同日、11時間の討論の末、トランプ氏の「ウクライナ疑惑」と関連して職権乱用と議会妨害の2つの疑惑に対する弾劾訴追案をいずれも過半数の賛成で可決した。職権乱用に対する弾劾案は、賛成230、反対197、棄権1で、議会妨害弾劾案は賛成229、反対198、棄権1で可決された。民主党では、職権乱用疑惑で2人、議会妨害疑惑には3人が反対票を投じたが、共和党は在職議員197人が皆反対し、結集力を見せた。

 

民主党のペロシ下院議長は、弾劾案通過直後、記者会見を行い、「憲法には偉大な日だが米国にとっては悲しい日」とし、「本日、私たちは建国の父のビジョンと民主主義を守った」と述べた。ただしペロシ氏は、弾劾案を上院に渡す時期について、「上院が公正な弾劾審判手続きを確立するまでは、民主党の弾劾訴追委員を指名しない可能性もある」とし、手続きを遅延させる可能性を示唆した。弾劾案が上院に送られれば、すぐに否決すると意気込む共和党に対抗して、時間を稼いで、来年の大統領選が始まるまで政治的カードに使う考えがあるとみえる。

トランプ氏は同日ミシガン州バトルクリークでの遊説中に弾劾案が可決されると、「議会の急進左派が嫉妬と憎しみ、怒りに捉われ、違法で党派的な弾劾を進めた」とし、「これは民主党にとって政治的な自殺行為だ」と批判した。また、「有権者に深い憎悪と軽蔑を見せた民主党は、来年の選挙で代価を払うだろう」と述べた。ホワイトハウスも直ちに声明を出し、「今日は我が国の史上最も恥ずべき政治的事件が起こった日として記録されること」とし、「大統領は、上院が公正な手続きを通じて完全な無罪を宣告し、秩序を回復することを確信する」と明らかにした。

弾劾によるワシントン政界の不安定性は、北朝鮮との核協議をはじめ外交安保政策にも波紋を及ぼすとみえ、注目される。米朝非核化協議と韓米在韓米軍駐留経費負担交渉など韓半島関連の懸案は、トランプ氏の再選の有無および公約と関連し、韓国政府も慎重に見ている。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com