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[社説]米国には「THAAD反対」を請願して中国に行く「共に民主党」の「事大主義」議員

[社説]米国には「THAAD反対」を請願して中国に行く「共に民主党」の「事大主義」議員

Posted August. 06, 2016 07:03,   

Updated August. 06, 2016 07:43

高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に反対する野党「共に民主党」のキム・ヨンホ、キム・ビョンウク、パク・ジョン、申東根(シン・ドングン)、蘇秉勲(ソ・ビョンフン)、孫恵園(ソン・ヘウォン)ら初当選議員6人が、中国の動向を見るために8日から北京を訪問する。彼らは、北京大学教授との座談会などを行う予定だが、共産党高位関係者には会わないという。キム・ヨンホ議員は北京大学で国際政治学を学び、党のTHAAD対策委幹事を務めているが、そのほかの議員は外交安保の専門ではない。孫恵園議員は、米ホワイトハウスへのTHAAD配備反対請願に参加するよう求める書き込みをツイッターにした。

議員が韓中のTHAAD対立を懸念して解決策を模索することは理解できる。キム・ヨンホ議員は、「『中国が今後も北朝鮮核阻止に向けて大胆な行動を取ってほしい』という話を中国政府にしたい」と述べた。しかし、中国がこれに傾聴してTHAAD配備を受け入れる可能性はほとんどない。むしろ韓国からTHAAD反対議員が来たと空港に到着した瞬間から宣伝戦に利用する可能性が高い。中国は、THAAD配備を批判する韓国人が書いた文章を都合のいい部分だけ編集してメディアに掲載する。

金鐘仁(キム・ジョンイン)非常対策委代表が、「何の外交をするというのか分からない」と否定的な見解を示したのもこのためだ。それでも、孫議員が「私たちが中国に国でも売りに行くというのか」と反論するのは、訪中がもたらす影響と深刻さを理解できていないからだ。「共に民主党」の周辺では、真の社会運動出身は世論の逆風を意識して沈黙し、政治と市民運動を混同した一部議員だけがTHAADを反対するという話もある。大衆認知度を上げるためであっても、「事大外交」で「売国行為」という批判は避けられない。

中国は5日、人民日報の社説を通じて、韓国に対する報復の意志を明らかにした。韓国政府が顔色だけをうかがう中、野党だけでなく与党セヌリ党の大邱(テグ)、慶尚北道(キョンサンプクト)議員までTHAADに反対するので、すこし押せば撤回できると勘違いするかも知れない。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長も、THAADをめぐって争うあきれた韓国政界を見て笑いが止まらないだろう。与野党は対立しても、国難の前では力を結集してこそ正しい国だ。「共に民主党」の新人議員が中国に行くことを止め、国会でTHAAD対策を議論するのが望ましい。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com