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[社説]曹溪宗はハン・サンギュンが自ら出ていくようにする責任がある。

[社説]曹溪宗はハン・サンギュンが自ら出ていくようにする責任がある。

Posted December. 10, 2015 07:33,   

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曹溪宗(チョゲジョン)のチャスン総務院長は昨日、「10日正午までにハン・サンギュンの去就問題を解決する」と明らかにした。警察は午後4時まで、自ら出頭しようとしない民主労総のハン・サンギュン委員長を検挙しようとしていた計画を、今日正午までにひとまず見合わせた。曹溪宗は、「公権力投入は曹溪宗、さらには韓国仏教を再び公権力で踏みにじる行為だ」と主張し、その後のすべての責任は政府にあると警告後、警察が令状執行を保留させたのだ。

ハン委員長は5日の「第2次民衆総決起」が終われば、去就を明らかにすると主張し、自ら出頭する意思を事実上ほのめかした。しかし、「労働改悪を阻止すべきだという2000万労働者の召命をとうてい見捨てることなどできない」として、曹溪寺側との約束を、弊履のごとく捨てた。ハン委員長は、SNSで民主労総が主導する集会や労働改革法の国会可決阻止のための指示を出している。民主労総は、警察が委員長検挙に乗り出すと、直ちにゼネストに突入すると予告しているが、彼を隔離させてこそ、労働界の平和をもたらすことができる。ハン委員長が、ソーシャルネットワークサービス(SNS)で16日のゼネストと19日の「第3次民衆総決起」を扇動し、曹溪寺を闘争本部のように利用することを、そのまま放置するほど、公権力の存在感は薄れるばかりだ。

大手企業・公企業の正社員組合と全教租・全国公務員労働組合までを巻き込んで、組織を拡大させてきた民主労総は、2008年のBSE(狂牛病)騒動や2011年の韓米FTA反対闘争など、暴力を前面に出した政治闘争を一貫し、2000年代後半から勢力が弱まっている。昨年末基準の組合員数は69万人と、全体労働者の3%に過ぎない。労働既得権層の利益を代弁し、非正規職増加や大手・中小企業の賃金格差の拡大など、労働市場の構造を歪曲させている。このような民主労総が全体労働界を代表するかのように主張するのは、全く理屈に合わない。

ハン委員長は昨年4月以降、9回も暴力デモを主導し、裁判委出席しなかった容疑で逮捕状や拘束令状が発行された犯罪容疑者だ。昨年12月、民主労総委員長選挙の際、「2015年下半期に10万人を動員する大規模なデモ」など、強硬闘争を公約に打ち出した。先月14日、ソウル都心を大きく騒がせた第1次集会を、選挙公約通りに主導した。曹溪宗が促したように、ハン委員長は速やかに退去しなければならない。

犯罪容疑者が宗教施設を治外法権地域のように悪用することが、これ以上あってはならない。ハン委員長は、青年らの失業の苦しみには背をそむける時代錯誤的な民主労総を率いて、暴力デモを主導した犯罪者に過ぎない。曹溪宗は2年前、鉄道ストの執行部が曹溪寺に身を隠した時も、「曹溪寺は24時間、祈祷修行をする神聖な空間であり、政治的行為、集会など集団エゴの場所に利用されてはならない」と明らかにしたことがある。

にもかかわらず、曹溪宗が、警察の正統な公権力行使について、「政府の責任」云々しながら警告するのは納得できない。仏教界と公権力との対立を誘発しようとする民主労総の企みに巻き込まれないために、警察が曹溪寺への進入を自制したに過ぎない。チャスン総務院長は明日午前中、ハン委員長を必ず自らの足で曹溪寺から出ていかせるべきだ。