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米国の外交政策、試練と苦難

Posted June. 07, 2014 07:03,   

外交政策は世論を伴う。いくら非民主的な体制でも世論は重要だ。米国や韓国のような民主体制ではなおさらだ。世論の支持がない外交政策は成功できない。

米国のオバマ大統領は最近、国内外で厳しい世論の批判に直面している。シリア内戦、ロシアのウクライナ併合、中国の政治・経済的浮上、北朝鮮の継続する核兵器開発など、国際社会が直面する問題に対抗してリードすることができず、決断力がなく優柔不断だということだ。今は米国の外交政策とリーダーシップの発揮に特に難しい時代だ。

振り返えれば、冷戦時代の外交政策は相対的に容易だった。ソ連は明白なライバルだった。二極体制の下で米国の国家利益を規定することは容易だった。当時は劇的な情報の流入が外交政策の立案や執行過程を複雑にすることはなかった。今は危機が早く起き、瞬間的な対応が求められる。

1962年10月に発生したキューバのミサイル危機では、ケネディ大統領が危機を認識して議会と世論に対策を出すまで1週間かかった。ニューヨーク・タイムズはホワイトハウスの要請を受け入れ、大統領の発表まで報道を延ばした。

商業衛星や多様な取材源を持つ今日のようなデジタルメディア時代には、キューバのソ連ミサイルを発見するのは、米中央情報局(CIA)ではなくグーグルアースだろう。ニューヨーク・タイムズが記事を自制したとしても、ネットメディアはそうはしないだろう。

しかし冷戦時代は終わった。最近、ロシアとウクライナ問題の話題で溢れているが、冷戦は二度と起こらないだろう。ロシアはソ連ではない。2014年の世界は冷戦時代とは異なる。多極体制であり、民族主義と世界化、経済的相互依存が強力な力を発揮する複雑な時代だ。

ますます複雑になる世界の中で、自国の国益がどこにあるのか知ることは容易ではない。オバマ大統領は、米国のリーダーシップに対する要求、米国の現実および世論との間で先導役になろうとしている。

米国が新しい役割を模索することは驚くべきことではない。9・11テロ後、誤った判断と戦略的な失敗が生んだ莫大なコストを払った。反テロは究極的な目的であり、米国の外交政策のすべてを作り上げた。現実的な、時には加工されたテロの脅威という観点で国益を測り、他国との関係を歪めた。それらは味方でなければ敵だった。

イラクとアフガニスタンに対するテロとの戦いに天文学的な金が投入された。多くの米軍と同盟国の軍人が犠牲になった。米国人は10年以上続く戦争に疲れた。教育システムは崩壊し、社会基盤は崩れている。

外交政策専門家の「こうしなければならない」という主張と米国有権者の支援要求との間に隙間が生じている。その隙間は、オバマ大統領のウェストポイント演説に対する冷たい反応で明白となった。オバマ大統領は、世界での米国のリーダーシップに対する国家的合意を再構築し、米国の外交政策の新しいモデルを設計しようとした。

この新しいアプローチに対する評価は時間が明らかにするだろう。ベトナム戦争から回復するのに数年かかった。今の困難を克服するまでに多くの演説が必要だろう。今世紀に始まった2つの戦争、その失敗から回復するのにどれほどの時間がかかるだろうか。