Go to contents

ロハニ師を選んだイラン、開放と対話を期待する

ロハニ師を選んだイラン、開放と対話を期待する

Posted June. 18, 2013 03:00,   

イラン大統領選で中道と改革派の候補であるロハニ師が勝利した。イランは、最高指導者ハメネイ師が絶対権力者として君臨する神政体制だ。ロハニ師の当選は、ハメネイ師の支持を受ける保守候補の勝利を当然視する予想を破る異変だ。ロハニ師は、「極端主義に対する知恵と穏健、そして成熟の勝利」と明言し、改革開放への期待を高めた。

強硬派のアフマディネジャド大統領が8年間在任する間、イラン国民は米国主導の経済制裁で苦しんだ。強圧的な政府政策への不満も大きかった。ロハニ師は今回の選挙で政治犯の釈放とインターネット規制の緩和などの改革を約束した。若年層は経済状況の改善と個人の自由の拡大を期待し、ロハニ師に票が集まった。

世界の主要国はイランの大統領選を注目してきた。核問題と外交政策のためだ。米国は、「核問題でイランと外交的に解決策を模索することを望んでいる」と肯定的な信号を送った。デニス・マクドノー大統領次席補佐官も、「ロハニ師が核計画を解決する義務を果たすなら、米国は彼のパートナーになるだろう」と明らかにした。ロハニ師は2003〜2005年、核交渉責任者として、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れる代わりに経済制裁の緩和を勝ち取る交渉力を発揮した。

西側世界は外交政策の変化を期待している。関心の焦点はイランのシリア内戦への介入だ。イランのシーア派政権層は同じシーア派であるシリアのアサド政府を支援し、結果的に残忍な民間人虐殺を助けている。イランがシリア政府軍に4000人の革命守備隊を支援することを決めたという英メディアの報道に続き、米国はシリア政府軍の化学兵器の使用に対応して反政府軍に兵器支援(援助)をすることを発表した。イランと米国が間接的に衝突することもあり得る状況だ。ロハニ師が米国との対話に方向を定めれば、シリアのアサド政府も民間人虐殺を続けることは難しくなるだろう。

ロハニ師はイスラム聖職者なので、神聖体制からの変化を追求することは難しいという分析も出ている。しかし、ロハニ師が開放と対話を選ぶなら、イランの経済復興と国際社会との和解は近づく。ロハニ師のイランが国際社会と手を握ることを期待する。