9・11テロから12年が経ち、米国で再びテロと疑われる爆発が発生し、3人が死亡、少なくとも140人が負傷する惨事が起きた。
第117回ボストン・マラソンが開催されたマサチューセッツ州ボストン市内のゴール付近で15日(現地時間)午後2時50分頃、2度にわたって爆発が起きた。8秒から30秒の間隔を置いて2度起こった爆発は、マラソン大会開始4時間後、トップのランナーがゴールを通過して2時間以上経って発生し、一般の参加者や応援していた家族、市民の被害が大きかった。昨年12月にコネチカット州で起きたサンディフック小学校銃乱射事件の被害者26人への追悼も兼ねた今回のマラソン大会には韓国人57人が参加したが、全員の無事が確認された。
死亡した8才の少年は、大会に出場した父親がゴールを通過するのを待っていたところ被害に遭ったと、現地メディアが報じた。一緒にいた母親と姉も負傷した。負傷者は付近の病院で治療を受けており、このうち17人は重体で、死亡者はさらに増えると見られている。
爆発物は、マラソンコース周辺のごみ箱に設置されていたようだと、米CBS放送が報じた。その1時間20分後にボストンのJFK図書館でも爆発が発生したが、これは火災によるものでマラソン大会の爆発事件とは関係ないと、警察が発表した。今回の爆発が誰の犯行で、その動機が何かについては、まだ明らかになっていない。
オバマ米大統領は直ちに声明を出し、「事故に責任がある個人であれ団体であれ、正義の裁きが下る。誰がなぜこのようなことをしたのか責任を問う」と強調した。
ホワイトハウスは今回の事件を「明白なテロ行為」と規定し、連邦捜査局(FBI)とボストン現地の警察は現場から入手した証拠物と事故当時の様子が撮影された動画を分析し、犯人の捜索に乗り出した。マラソン大会の現場付近からさらに2個の爆発装置が発見され、テロの可能性が有力視されている。
米CBS放送のボストン放送局WBZ−TVは、警察が事件の捜査で、ボストンの中心街から約8キロ離れた小都市リヴィアのあるマンションを家宅捜索したと報じた。マサチューセッツ州警察は同日夜、家宅捜索令状の発行を確認したが、詳しい内容は明らかにしなかった。
同放送は、警察が爆発当時、現場付近で不審な行動をしていたサウジアラビア国籍者を連行し、取り調べていると報じた。しかし、犯行を否定しているという。
一方、米司法当局は、遠隔起爆を阻止するために、ボストン地域の携帯電話サービスを一時停止し、米国連邦航空局(FAA)は、ボストン爆発事故付近の地域を飛行禁止区域に設定した。ワシントンやニューヨーク、ロサンゼルスなどの主要都市は、追加テロに備えて警戒を強化した。英国警察も21日に予定されたロンドン・マラソンのセキュリティを強化するなど、テロの恐怖が全世界に広がっている。
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