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[オピニオン] 不法派遣と社内下請

Posted March. 02, 2013 03:09,   

最高裁が、GM大宇(テウ、現在は韓国GM)自動車生産工程に投入した下請会社の労働者らを、派遣労働者とみなし、会社代表に対し刑事責任を問うた。雇用労働部も、Eマートに対する特別監督で、2000人弱の販売職員を不法派遣者だと規定した。これらの業界の派遣労働者の活用慣行に対し、次々と歯止めをかけたのだ。派遣労働者など、非正規職労働者の賃金は、正社員の60%水準。不景気になると、真っ先に首になる。国内には600万人の非正規労働者があり、そのうち派遣労働者は70万人に上る。

◆一時、「イエソン企業」所属で、蔚山(ウルサン)現代(ヒョンデ)自動車工場に派遣され、働いたチェ・ビョンスンさんは現在、その工場の入口にある50メートル高さの送電タワーに上って、4ヶ月以上も立てこもっている。氏は、現代車側との長い訴訟の末、昨年2月、最高裁の判決を受け、現代車の労働者と認められた。しかし、「一人で復帰するわけにはいかない。現代車の7700人の社内下請労働者全員を正社員に転換させるべきだ」と主張し、鉄塔で厳しい寒さに耐えている。

◆現代重工業にも、外部労働者が多い。しかし、自動車メーカーでは違法派遣、造船所では合法的社内下請だ。その違いは、「誰が労務管理をするか」だ。たとえば、造船所では、一定の溶接作業量を下請会社に任せば、下請会社の班長が、自社の職員らと一緒に仕事を済ませ、お金を受け取る形、すなわち下請だ。一方、自動車メーカーや流通会社では、元受会社所属の班長が、直接労働監督をせざるを得ない。下請ではなく、派遣とみなす理由だ。派遣は、専門知識や技術など、必要な業種に限って認められ、製造業やサービス業の大半では法律で禁じられている。

◆非正規職は、韓国社会では無視できない周辺部階層を作っている。経済民主化を進めると主張し、放置するにはあまりにもその規模が膨らんでしまった。しかし、彼らを一気に正社員に転換させれば、耐えうる会社などあまりない。非正規職を助けることが、かえって大量解雇へとつながる懸念もある。非正規職が増えたのは、通貨危機後、求職者の交渉力が弱化してからだ。使用者が正社員の既得権のみ保護し、高賃金の負担をひそかに非正規職に転嫁させたためだ。これを黙認した正社員の労組にも責任がある。会社と一緒に正社員が譲歩しなければ解決できない。しかし、韓国労総や民主労総など、強力な正社員労組は、口先だけで、「非正規職の撤廃を」叫ぶのみであり、譲歩の兆しはあまりない。

虛承虎 (ホ・スンホ)論説委員 tigera@donga.com