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「全国のバス、今日から全面スト」 通勤大乱が予想

「全国のバス、今日から全面スト」 通勤大乱が予想

Posted November. 22, 2012 08:27,   

バス業界の労使は22日未明から、全国のバス(高速バス除外)運行を無期限中止すると明らかにし、未曾有の「交通大乱」が起きるものと見られる。タクシーを公共交通機関に含ませる内容の法案を、国会法制司法委員会が、与野党合意で可決させたことへの反発からだ。

21日深夜まで、政府や主要地方自治体はバス業界の説得に乗り出したが、なかなか折り合いをつけることができなかった。限られた乗客が利用するタクシーや大都市だけで運行される地下鉄とは違って、市内・市外バスの運行が中止となれば、大半の国民が足止めされることになる。

国会法制司法委員会は21日、全体会議を開き、タクシーを公共交通として盛り込む内容の「公共交通の育成と利用促進に関する法律(いわばタクシー法)」の改正案を、与野党間合意で可決させた。

これに対し、全国バス運送事業連合会は、「法可決の際は運行を中止するというバス労使の決議にも関わらず、政界が票を意識し、タクシー法を可決させた」とし、「予定通り、無期限の営業中止に突入する」と明らかにした。バス労使は、国会が本会議で該当改正案を見合わせるときまで、ストを続ける方針だ。

バス業界は22日未明の始発から運行を中止することを決めた。国土海洋部(国土部)の試算によると、中止対象となるのは、全国の市内バスと市外バス、街中バスの計4万4000台あまりだ。ただ、国土部の当局者は、「準公共制を導入したソウルなど、6大都市の市内バスや街中バスの一部は、営業中止から脱し、運行する可能性がある」と述べた。

バスの運行中止による被害は、大都市を除く地域のほうがより大きいと見られる。交通安全公団によると、人口100万人以上の7つの都市のバス輸送分担率は31.3%ぐらいだが、市郡地域は、これより一段と高い。国土部側は、「道傘下の郡単位の地域では、バスを除く公共交通がない」とし、「これらの地域が、バスの運行中止により、最も大きな被害を受ける地域だ」とコメントした。

政府は22日から、国土部の朱成皓(チュ・ソンホ)第2次官を本部長とする非常輸送対策本部を稼動する。まず、ソウル市に600台あまり、京畿道(キョンギド)に1900台あまりなど、計7600台あまりの貸し切りバスを、市内バス路線に投入する。地下鉄のある6大都市では、通勤時間帯に臨時の電車を投入し、終発時間も1時間ずつ延長させる。

また、関係省庁と協力し、公務員や公共機関職員の通勤時間と小中高校の児童生徒らの登校時間を1時間遅らせる方針だ。金滉植(キム・ファンシク)首相は、「全国的なバスストは初めてのことであり、国民は大変な不便を強いられるだろう」とし、「バス業界はストを自粛し、政界は、公共交通法改正案の本会議への提出を見合わせてほしい」と呼びかけた。



jmpark@donga.com