「私の故郷(ニュージャージー・ニューアーク)がこんなに酷く壊されたのは、見たことがない。子供たちには、われわれがすぐに修復するから心配しないでほしいと、必ず伝えてほしい」
ニュージャージ州のクリス・クリシティ知事は先月30日、CNNとのインタビューで、悲壮な口調でこのように語った。しかし、被害規模が膨らみ、ハリケーン「サンディ」による被害復旧作業に相当時間がかかるものと見られる。
最大被害地域のニューヨークとニュージャージ州で、ハリケーンはほとんど勢いを失っているものの、新たな被害が相次いでいる。同日、ニューヨーク・ロングアイルランドの住宅街で起きた火災で、家屋約80棟が全焼した。火災の原因は不明だが、強風のために電線の束が絡まり、火の手は急速に燃え広がった。米メディアは、「戦場を髣髴とさせる有様だった」と伝えた。ボブ・ターナー下院議員(共和党、ニューヨーク州)も、今回の火災の被災者に含まれているという。
気象専門家らが予測した通りサンディは、強風や大雨、高波にとどまらず、時ならぬ「10月の大雪」をもたらした。雨雲が北側の冷たい空気と触れて雪に変わり、ウェストバージニア州のアルパインレイクとメリルランド州のレッドハウスにそれぞれ66センチと60センチの大雪が降った。サンディは、ミシガン湖の史上最高の高波(7メートル)記録も塗り替える勢いだ。国立気象庁は、高波が7.6メートルまで立つだろうと見込んだ。
ハリケーン「サンディ」による被害は、世界各国の株式市場や保険業界、航空会社、旅行客に影響を及ぼしている。グローバルエクィテの株式トレーダーのイブ・マルシェは同日、「世界の株式市場を稼動させる真なるエンジンであるウォール街が二日間止まり、出来高が最大40%まで減りかねない」と述べた。
欠航となった航空便が計1万5000便に上る中、米ハブ空港・ニューヨークJFK空港やラガーディア、ニューアーク空港の全面的な正常化スケジュールも不透明なのが現状だ。航空や旅行業界も、大きな打撃は避けられない模様だ。
被害額や復旧費用も膨らむものと見られる。災害リスク評価会社「EQECAT」と経済分析会社「IHSグローバルインサイト」は当初、サンディによる被害額を、最高200億ドルと見込んだ。しかし、IHSグローバルインサイトは同日、米経済に及ぼす直接・間接的費用は、最高700億ドルに上るだろうと見直した。サンディにより、米第4四半期(10〜12月)の経済成長率は、当初より0.2%ポイント下がるだろうと見込んだIHSは、さらに0.6%ポイント下方修正した。
米連邦政府や州政府は、久しぶりに足早な「チームワーク」を見せている。オバマ大統領は同日、ワシントンの米赤十字社の本部を訪れ、「連邦政府の当局者らは、州政府の復旧をめぐる支援手続きを最小化すべきだ。なぜできないのかを考えず、どうすればできるかを悩むべきだ」と全力を傾けるよう呼びかけた。
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