秋に異常な暑さが続く現象を英語では「インディアンサマー」という。この単語の由来については、様々な説があるようだ。インディアンの奇襲のように突然やって来ることから、そのような名前がついたという話もあり、この時、煙と霧が発生するのがインディアンののろしを連想させるためだという説、実際この期間にインディアンが冬越えのための狩猟をしたことに由来したという説もある。語感がロマンチックで、冬を前にして少しの間暑くなるという象徴性もあってか、恋愛映画のタイトルに使われることもあった。証券市場では下落局面でしばらく株価が上昇する現象を「インディアンラリー」と呼ぶ。
◆秋の一時的な暑さについては、欧州でも「老婦人の夏(old wives` summer)」、「カワセミの日」、「聖マーティンの夏」、「聖ルカの夏」といったように様々に呼ばれる。中欧で使われる「老婦人の夏」は、残暑を示す韓国の表現、「老炎」とセンスが似ている。丁重に翻訳すれば「老婦人」だが、「老いた妻の夏」とするのがより正確ではないだろうか。「老婦人の夏」は9月末を指すので、11月初めに現れる「インディアンサマー」とは違う概念だと言う人もいる。
◆韓国では全くロマンチックでない理由で「老婦人の夏」を恐れる人々がいる。電力会社だ。真夏には電力需要が増えるが、それに備えて発電所も最大限稼動し、企業に事前に節電経営を呼びかける。節電キャンペーンも比較的反応がいい。一方、秋には発電所が点検に入り、市民は「秋になぜ電気が心配なのか」と考える。この時、突然暑さが訪れると、供給が需要を追いつかず、あっという間に電力難が起きる。昨年、全国各地で大規模な停電が起こったもの9月15日だった。
◆今夏、最も憂慮された8月中旬と下旬には、特に電力危機はなかった。企業の休暇分散、国民発電所の建設など、様々な努力をしたのは事実だが、最大の理由は集中豪雨が起こり、台風が襲ったためだ。「本当の危機は9月に来る」と言われている。「『天水畓(雨水のみにたよる田の意味)』電力行政」が嘆かわしいが、今できることは残暑にも気を引き締めて電力難を警戒することだけだ。
チャン・ガンミョン産業部記者 tesomiom@donga.com





