「国土を捨てて他の国に移住なんて?誰がそんなとんでもないデマを流しているんですか。島の大半が海水に水没しても、我々が、我が地を離れることはありません。そんなことがないよう、食い止めなければなりません」
ツバル共和国のウィリー・テラビ首相(58・写真)を11日午後4時、全羅南道麗水市水晶洞(チョンラナムド・ヨスシ・スジョンドン)のMVLホテルで会った。テラビ首相は、サモアやフィジーなど、南太平洋島国の国民ならではの穏やかな笑みで、インタビューに応じた。しかし、氏は、「海面の上昇で国土を手放すという言葉は事実か」という質問に対し、断固たる表情でこのように答えた。
「ツバル国土の平均標高は3メートルに過ぎず、(地球温暖化による海面上昇を受け)海水に沈んでいるが、(国土を失わないために)全国民が身を削る努力をしています」。
テラビ首相は、「一部の住民がニュージーランドなどの周辺諸国に移り住んでいるのは、教育や経済的な理由に過ぎず、国土を手放すという噂は根拠がない」と明らかにした。しかし、気候変動との戦いは、意志だけではできない気がする。ツバルは昨年、過去最悪の干ばつで、大変苦しんだ。また、この10年間、海水が島の陸地まで上がっており、井戸や土壌が塩分で汚染されつつある。
「韓国が、セマングム周辺の海を陸地に変え、農耕地や工業用地として活用したことはよく知っています。海水の陸地侵犯防止など、環境問題に取り組むためには、韓国の科学技術が必要です」
氏は、「韓国にツバルの防波堤設置や干拓事業の支援を仰ぎたい」と語った。これと共に、飲み水の確保に向け、海水を真水に変える韓国技術にも関心を示した。
テラビ首相は12日、麗水(ヨス)エキスポの閉幕と共に開かれた麗水フォーラムで、金滉植(キム・ファンシク)首相や国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長などと一緒に、海洋保全や持続可能な利用に向け、国際社会の共同努力を促す「麗水宣言」を発表した。氏は宣言で、「ツバルのような小さな島国の生き残りのため、国際社会は一日も早く、真なる協力を引き出してほしい」と訴えた。
ymkim@donga.com






