Kポップ(韓国大衆歌謡)韓流ブームの主役の国内最大手芸能企画会社のSMエンターテインメントが創作ミュージカル市場に参入する。大手企画会社がミュージカル創作を試みるのは、SMが初めてだ。
SMは4日、「専属公演プロデューサーと作家5人を含めた公演製作企画チームを今月中に立ち上げて、早ければ来年下半期初公演を披露する予定だ」と話した。SMが検討中の公演候補作には1990年代、旋風的な人気を集めたH.O.Tの成功記を描いたミュージカルも含まれている。
企画会社が公演を直接制作するようになれば、所属アイドルと楽曲を活用した公演が多くなり、制作段階からアイドルを参加させた公演も可能になる。SM専属プロデューサーに迎え入れられたチェ・ボギュ元アッオカンパニ理事は、「『フェイム』や『ハイスクールミュージカル』のようにアイドルメンバーの魅力を存分に見せられるミュージカル制作を考えている」と話した。
日本の代表的なアイドル企画会社のジャニーズは、所属グループメンバーのキャラクターと華やかなパフォーマンスを強調したコンサートを披露して、公演の新しい分野を切り開いたという評価を受けている。ミュージカル評論家のウォン・ジョンウォン順天郷(スンチョンヒャン)大学新聞放送学科教授は、「SMもジャニーズのようなやり方で、所属歌手と音源を舞台に取り入れて、既存のコンサートを長期化した実験作で勝負するだろう」と話した。
企画会社が持つ最も大きな競争力はキャスティングだ。ミュージカル界でアイドルの出演は興行のお墨付きとされる。「スーパージュニア」のギュヒョンが主役を演じる「三銃士」は先月22日、チケット販売を始めるや否や前売り率1位になった。「ジャック・ザ・リッパー」「オオカミの誘惑」など、今年SM所属のアイドルメンバーが出演した公演もすべて観客動員に成功した。
SMの究極的な目標は海外市場の攻略だ。世界中のKポップの人気を「Kミュージカル」につなげていくということ。チャン・ジュンウォンSMエンターテインメントチーム長は、「殆どの公演が国内で成功した後、海外へ進出しているが、我々は海外市場を狙った作品を作って、海外で先に公演を披露することもできる」とし、「海外アイドルスターも積極的に活用する計画だ」と説明した。
アイドルの公演界進出を懸念する声もある。ミュージカル制作会社のオディミュージカルカンパニーのシン・チュンス代表は、「アイドルスターにのみ依存すると、質の高い公演を作るのは難しい」と話した。また、別の公演企画者は、「ミュージカル俳優らがドラマなど放送へ大勢進出して、交渉が厳しくなった。アイドル企画会社まで直接制作に乗り出したら、キャスティングがさらに厳しくなるだろう」と懸念を示した。
image@donga.com





