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低い韓国語能力が学業不振に、急がれる多文化家庭の子どもたちの韓国語指導

低い韓国語能力が学業不振に、急がれる多文化家庭の子どもたちの韓国語指導

Posted June. 13, 2011 03:03,   

●韓国語の不振が学業の興味を失わせる

朴さんのように韓国語が同年齢に比べてできない多文化家庭の子どもは少なくない。幼い頃から外国人の母親と長い時間を過ごすことで生じた現象だ。朴さんも、中国人の母親と幼時期を過ごした。授業で、「犬の子を何と言うでしょう」という質問に、朴さんは「ケセッキ(犬の子=悪口として使われる)」と答えた。

言語カウンセラーがある単語について説明して言い当てる方式でも、朴さんは簡単に正解を言うことができなかった。珍しいことが気になる気持ち(好奇心)、父親の兄の子ども(いとこ)、必要だと要請すること(要求)…。言語カウンセラーが評価した朴さんの韓国語の水準は、同年齢に比べて3年ほど遅れる。朴さんは、英語を除くほとんどの科目の成績が下位圏だ。

原州市(ウォンジュシ)の某小学校に通う多文化家庭のクァク君兄弟も、毎週水曜日と木曜日、別途韓国語の教育を受ける。2日午後、2年生の弟のクァク君(9)の授業の時間。言語カウンセラーが、「職業(チクオプ)が何か分かりますか」と尋ねると、クァク君は「お金を入れる時に使うもの」と答えた。「財布(チガプ)」と聞き間違えたのだ。職業について説明し、「どんな職業がありますか」と尋ねると、クァク君は首をかしげた。先生、警察、医師など職業を羅列すると、クァク君はうなづいた。

多文化家庭の子どもは、幼児期に韓国語が流ちょうでない母親に教育を受けるため、言語の発達が遅れる。結婚移民女性の大半は子どもの教育に関心があるが、子どもに韓国語を教えることができない。問題は、韓国語の不振がほかの科目の学業不振につながるという点だ。コミュニケーションには問題ないが、韓国語の語彙力が低いため、教科書の文章理解力が劣るほかない。言語カウンセラーのチャン・ユンミ氏は、「韓国語ができなければ問題を理解できず、問題を解くことが難しいため、成績が下がって自然に学業に興味を失う。ひどい場合には情緒不安定につながる恐れがある」と指摘した。

言語は時期を逃せば追いつくことが難しいため、韓国語が不十分な多文化家庭の子どもは、幼い時期から別途の教育が必要だ。しかし、このような生徒に対する実態調査も十分に行われていないうえ、彼らのための韓国語教育は初歩の段階にすぎない。学校ごとに放課後で補習が行われているが、不振科目を中心に行われるため、体系的な韓国語教育とは距離がある。いっぽう、多文化家庭の親の消極的な態度も問題だと指摘されている。金グムスク江原道(カンウォンド)教育庁奨学士は、「両親が多文化家庭のためのプログラムに子どもを参加させることを敬遠する傾向がある。認識の改善が必要だ」と述べた。

晋州(チンジュ)教育大学の郭在饁(クァク・ジェヨン)教授(国語教育科)は、「多文化家庭の子どもは、どもったり、たどたどしく本を読むので、友だちからいじめを受ける可能性がある。彼らのためのスムーズな韓国語の習得と韓国に対する理解を支援する体系的な教育プログラムが切実だ」と指摘した。

●死角に置かれた中途入国の子ども

「さあ、今から書き取りをしましょう。飛行機工場、もち工場、カメラ工場…」

8日午後、忠清北道清原郡梧倉面(チュンチョンプクト・チョンウォングン・オチャンミョン)のセナル学校(校長=クァク・クンマン牧師)の2階にある韓国語上級クラス。授業を受け持つ元英語教師のチェ・チャンソさん(58)が単語を言うと、10人余りの男女の生徒が一斉にノートに書き取りを始めた。チェ教師が約20個の単語を読み上げた後、採点が始まった。「○」(正解)と「×」(誤答)が出る度に、喜ぶ声と嘆く声が飛び交った。

この学校は、多文化家庭の子どものための無認可校だ。11才から22才の約20人が、韓国語中心の授業を受けている。彼らは、韓国で生まれ育った多文化家庭の子どもや「中途入国の子ども」たちだ。「中途入国の子ども」とは、韓国人の男性と再婚して移住した外国人女性が、5年から10年の歳月が経った後、本国から連れてきた子どものことを言う。現在、中国やフィリピン、モンゴル、ロシアなどから来た中途入国の子どもが、短くて1ヵ月から2ヵ月、長くて2年近く無料で勉強している。

クァク校長によると、現在、国内には、彼らのような中途入国の子どもが約2万人いると推定される。クァク校長は、「正確な実態は分からないが、数年前から急速に増加している。しかし、彼らのための教育機会の提供は、少数を除いて事実上皆無の状態だ」と指摘した。現在、全国に中途入国の子どものための教育施設は2、3ヵ所あるという。

基礎教育から受けなければならないが、ひとまず入国後に年齢に合わせて学校に入るため、適応できずにあきらめるケースが多い。4年前に中国から来たチョ・モンミさん(18)は、入国後、高校に入ったが、1ヵ月も経たずにやめた。チョさんは、「何を言っているのか分からないので、学校に通う意味がなく、学校をやめた」と話した。その代わり、うわさを聞いてこの学校に入り、「カ、ナ、ダ、ラ」から習い始め、今は聞いて理解できるようになった。チョさんは、「もう少し実力がつけば、韓国語能力試験も受け、検定試験も受ける計画だ。私たちのような中途入国の子どものための教育施設やプログラムがたくさんできてほしい」と話した。

この学校も状況はよくない。噂を聞いて入学を問い合わせる生徒は多いが、すべて受け入れる余裕がない。建物も、学校の事情を聞いた歌手のイン・スンイ氏が無料コンサートをした収益金や個人の後援者の支援で、10年間賃貸した。教師は常勤6人と非常勤5人だが、事実上、無報酬だ。3月に忠清北道教育庁に正式に認可を申請したが、周辺に競売にかけられたモーテルがあるなど、条件もよくない。

クァク校長は、「韓国の小・中・高校生が外国に留学して、適応できずに誤った道に進むケースが多い。韓国で生まれた多文化家庭の子どもだけでなく、彼らにも関心を向けなければならない時だ」と強調した。



imlee@donga.com straw825@donga.com