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北朝鮮軍の特殊部隊が20万人、韓国軍の10倍

北朝鮮軍の特殊部隊が20万人、韓国軍の10倍

Posted December. 31, 2010 03:11,   

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国防部が30日に発刊した「2010国防白書」は、北朝鮮軍が弾道ミサイルや特殊部隊、サイバー戦部隊など、「非対称」戦力を増強しており、これは韓国軍に深刻な脅威だと規定した。また、武力挑発と威嚇を続ける北朝鮮政権と北朝鮮軍を「韓国の敵」と明示した。

●北朝鮮軍、兵力119万人…特殊部隊だけで20万人

北朝鮮軍兵力が、陸軍102万人、海軍6万人、空軍11万人の計119万人であることを確認した。韓国軍(約65万人)の約2倍の規模だ。陸軍は15の軍団、90の師団、70の旅団で構成されており、戦力の70%が、平壌(ピョンヤン)〜元山(ウォンサン)ラインの以南の地域に配備された。このうち一部は、休戦ライン一帯の坑道陣地で、奇襲攻撃態勢を備えていると、国防部は分析した。

特に、北朝鮮は、軽歩兵師団を前方軍団に編成するなど特殊部隊の強化を続け、計20万人に達していると、国防部は明らかにした。北朝鮮軍の特殊部隊は、06年に12万人、08年に18万人と毎年増加している。軍当局は、北朝鮮軍の特殊部隊が、地下トンネルやAN‐2(低空飛行空軍機)などを利用し、韓国へ侵入し、主要目標を攻撃し、要人を暗殺するなど後方かく乱作戦を行うと予想した。

しかし、北朝鮮大学院大学の咸澤英(ハム・テクヨン)教授は、「軍当局は、北朝鮮の海兵隊の海上狙撃師団や軽歩兵師団まで特殊部隊に含めるが、この戦力が、作戦遂行を助けるかもしれないが、特殊部隊と見ることは難しい」と指摘した。ある北朝鮮専門家も、「米軍は通常、北朝鮮の特殊部隊をその半分のレベルで把握している」と指摘した。

一方、北朝鮮軍が保有する170ミリ自走砲と240ミリ放射砲は、射程距離が60キロメートルに達し、首都圏の大半が攻撃範囲に入ることが明らかになった。長射程砲約700門のうち、約300門が首都圏を狙っているという。

●海軍戦力60%、平壌〜元山ライン以南に前進配備

北朝鮮海軍は、2つの艦隊司令部と13の戦隊、約40の基地、特殊作戦を遂行する2つの海上狙撃旅団で構成されている。保有戦闘艦艇(約420隻)や潜水艦艇(約70隻)は、08年と変わりないが、潜水艦戦力と新型魚雷などの開発を継続していると見られる。

北朝鮮海軍の戦力の60%は、平壌〜元山ライン以南に前進配備され、奇襲攻撃が可能だと軍は見ている。海上狙撃旅団と海軍偵察大隊などの上陸戦力は、空気浮揚艇や高速上陸艇など260隻と掃海艇30隻を保有しており、レーダーや海軍基地などの重要施設を攻撃する短距離奇襲上陸作戦を支援すると予想される。

北朝鮮空軍は、4つの飛行師団や2つの戦術輸送旅団、2つの空軍狙撃旅団、防空部隊などで構成されている。戦力増強はほとんどなく、戦闘機(約820機)と訓練機(約170機)が、約30機減少したことが確認された。軍当局は、訓練中の墜落や老朽化による喪失のためだと分析した。

特殊部隊と共に脅威的な非対称戦力とされる弾道ミサイルは、スカッド(射程距離300〜500キロメートル)、ノドン(1300キロメートル)、ムスダン(3000キロメートル)など約1000発に達し、ほとんどが実戦配備されている状態だ。また、北朝鮮は80年代以降、5MWe原子炉を稼動して得た使用済み燃料棒を09年までに4回再処理し、約40キログラムのプルトニウムを確保しており、2500〜5000トンの様々な化学兵器も保有したと見られる。

国防部は、「韓国軍は開戦初期に、北朝鮮の長射程砲やミサイルなどの核心戦力を攻撃し、首都圏の安全を確保する。韓米の連合早期警報体制と迅速な措置で、戦争の主導権を短時間で握る全面戦争に備えた態勢を維持している」と強調した。



polaris@donga.com