レセプションには「夢」を意味するワインを、メインコースには「交渉の重要性」を意味するワインを…。
世界の著名な最高経営者(CEO)が一堂に会する晩餐会場の風景はどうだろうか。CEOらの食道楽が気になるなら、10日夜、ソウル広津区(クァンジング)のウォーカーヒルホテルに注目するといい。主要20ヵ国・地域(G0)ソウル首脳会議のビジネスサミットに参加する120人のトップクラスのCEOは、多様な意味が込められているワインを飲み交わす予定だ。
G20ビジネスサミット組織委員会が2日発表した行事の概要を見ると、11日、分科別討論が開かれる会議場は、4つのテーマ別にそれぞれ違う色で演出される。△貿易・投資分科は希望を象徴する青、△金融分科はクリーンさを象徴するベージュ、△グリーン成長分科は平和を象徴する緑、△企業の社会的責任分科は温かさと均衡を象徴するオレンジ色に彩られる。
10日夜開かれるレセプションと晩餐会は、CEOの目線に合わせて料理、ワイン、文化専門家7人が準備に力を入れている。ワイン専門家のキム・ギジェさんが晩餐会の全体企画を担当し、スター料理人のソ・スンホさんや06年韓国ソムリエ大会優勝者のチョン・ヒョンモさんらが参加する。
CEOに最初に提供されるのは、スパークリング・ワインである「天地人」クレマン。韓国人の女性と日本人の男性がフランス・ブルゴーニュ地方に渡ってワイン作りに挑戦して10年目になる今年、パリワイン大会で銅メダルを獲得したワインだ。有名なワイン漫画の「神の雫」にも登場した。組織委員会は天地人クレマンに「今年導入されたビジネスサミットも、スタートは小さいが大きな夢を見る」という意味を盛り込んだ。
晩餐会の料理は韓国料理のフュージョンの形で、前菜料理、魚、肉、デザート、お茶とコーヒーの5コースだ。魚料理には米国産、ホワイトワインのホグニ・ソーヴィニョン・ブラン(09)、肉料理にはイタリア産のレッドワインであるガヤ・カマルカンダ・マガーリを添える。ホグニ・ソーヴィニョン・ブランは「長い夢」(3代にわたり祖父の名前にちなんだワインを造る)を、ガヤ・カマルカンダ・マガーリは「終わりのない交渉」(ガヤ地域でワイン製造に成功した後、他の地域に進出するため、19度の交渉を行う)を意味する。デザートと一緒に出す豪州産スィートワインの「ノーブル・ワン」はスウェーデン王女の結婚式に使われたほど、手厚いもてなしの象徴だ。
CEO120人の特徴を見ると、G20国家の所属が95人、非G20国家が25人だ。業種別では金融業(29人)とエネルギー業(26人)が最も多い。業種別に世界トップ企業のCEOも22人が参加する。CEOは公式会議の他に、一対一のビジネス・ミーティングも進めている。1日現在、21社が72件のビジネス・ミーティングをセッティングしており、非公開ミーティングを望んでいる企業も多く、有名企業同士の水面下での接触も活発に行われる見通しだ。
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