「自由に平壌(ピョンヤン)市民を取材しても何ら制限がなかった」
日本の毎日新聞は、10日に行われた北朝鮮労働党創建65周年記念行事を取材した内容を11日、詳しく紹介し、「とても異例」という表現を数回使用した。
平壌中心部の金日成(キムイルソン)広場で、開催された閲兵式終了後、外国人記者が広場で自由に市民に「金正雲(キム・ジョンウン)登場」と関連した反応を取材しても、当局者らが制止しなかったということ。閲兵式の途中にも、金正日(キム・ジョンイル)総書記らが座っている主席壇と近いところでの取材許可が下り、写真や動画の撮影にも制裁がなかったという。
北朝鮮外務省によると、10日、北朝鮮には海外マスコミ18ヵ所から95人が記念行事取材のため、北朝鮮入りした。これは02年、北日首脳会談当時の約120人に匹敵する規模だ。CNNとABC、AP通信、LAタイムズ、BBCなど、西欧のマスコミの他にも、中東の衛星放送であるアルジャジーラなども記者を派遣した。北朝鮮のニュースに高い関心を示してきた日本では、毎日新聞を始め、TBS、共同通信など5つのマスコミが現場の取材に乗り出した。
CNNとフランス放送局のTFIの記者は、「北朝鮮から招待されて来た」と話し、いくつかのマスコミの記者は北朝鮮当局から特別待遇を受けたが、彼らが「招待記者」である可能性が高そうだった、毎日新聞は伝えた。
同紙は平壌取材のため、中国北京にある北朝鮮大使館に8日間のビザを申請したら、翌朝発給したと伝え、「北朝鮮が、外国のマスコミに対し、容易にビザを発給したのは異例だ」と強調した。
北朝鮮の当局者は、「これまでは、北朝鮮について批判ばかりしてきた記者を受け入れることに消極的だったが、今回は我々の実情を見てもらうことに意義があると判断した」と説明し、取材便宜を提供するなど、良い印象を与えるため、努力した。宿泊先の高麗(コリョ)ホテルには、インターネットと国際電話が設置されたプレスセンターまで設けられ、コンピューター専門家まで待機し、接続トラブルを解決するなど、サービスが充実していた。
北朝鮮のマスコミへの異例の対応について、毎日新聞は「金正雲を早く後継者として、国際社会に印象付けようとする意図が強い。後継作業の安定的な進行のための環境を整えようとしているようだ」と分析した。金正日総書記のすぐ隣に中国使節団長の周永康・共産党政治局常務委員を配置したのも同じだ。後継作業が、中国の支持を受けているという点を誇示しようとする意図があるということだ。
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