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米国の景気低迷、円高ドル安に飛び火

Posted August. 12, 2010 07:59,   

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「円高が急激に進む一方で、株安も進み、世界経済は暗鬱…」

米国の景気回復の勢いに急激に歯止めがかかり、日本経済に暗雲が立ち込めている。米経済低迷の懸念を受け、円高ドル安が急激に進んだ一方、株価は日本企業の輸出への打撃を懸念し、暴落する状況が続いている。

11日、東京外国為替市場では午後5時現在、対ドル円相場が1ドル=85.09円まで円高が進み、昨年11月のドバイショック当時の水準(1ドル=84.82円)に迫っている。今月3日、1ドル=85.78円と、85円台に差し掛かってから連日、円高ドル安が進み、もはや1ドル=85円台まで危ないのが現状だ。回復の兆しを見せていた米景気が、再び低迷局面に落ち、ドルを売り、円を買う動きが続いているためだ。米通貨当局が政策金利を凍結し、追加の金融緩和措置を準備していることも、円高を煽っている要因となっている。

為替市場の不安は、東京株式市場を直撃している。11日、東京株式市場では円高を受け、輸出企業各社の採算の悪化が懸念され、日経平均株価は前日より2.70%(258.20円)安の9292.85円で、取引を終えた。先月22日以降、3週間で再び9300円台が崩れた。

新興国の経済回復を受け、安定を取り戻すかのように見えた日本経済が、米国発景気低迷という伏兵に遭い、日本の経済界では当局による為替市場への介入を求める声が高まっている。適正為替相場を1ドル=80円台後半〜90円台前半と予想し、事業計画を立てていた企業としては、輸出をするほど採算が悪化する切羽詰った局面におかれているためだ。

しかし、日本銀行は10日、金融政策決定会議で、為替市場への介入を否定した。メキシコ発通貨危機により、為替相場が史上最高値を記録した1995年4月と、昨年11月のドバイショック当時、日本の政策当局が急いで市場介入を行ったこととは対照的な様子だ。

これについて、日本の経済専門家らは今後、円高が加速することに備え、「実弾」を惜しんでいると分析している。当分、円高傾向が避けられない現状で、タイミングを間違えれば、膨大な金だけ使い、為替を安定させることもできない最悪の状況に陥りかねないからだ。



changkim@donga.com