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[社説]高級頭脳の誘致に腰を折る中国の習近平副主席

[社説]高級頭脳の誘致に腰を折る中国の習近平副主席

Posted July. 31, 2010 08:55,   

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一時、医科大学と匹敵するほど人気を博したソフトウェア専攻は、情報通信(IT)強国という名に相応しくなく、学生募集も難しくなった。ソウル大学コンピューター工学部は、05年以後、09年の1度だけ除いて、5度連続定員を満たせなかった。ソフトウェアへの人材投資が足りないため、経済協力開発機構(OECD)の06〜07年ソフトウェア開発力量評価で、韓国は3つのグループの中で最下位の「ビギナー」に分類される恥をかいた。中国、メキシコ、ポルトガルと同レベルだ。ソフトウェア専攻が3D業種に認識される雰囲気では、アイホンやアンドロイド運営体制(OS)のようなソフトウェアが出ることができない。

世界市場はハードウェアからソフトウェア中心へ発展しつつある。アップルはアイホン、アイパッドなど、設計だけ提供して製品は中国や台湾で作る。ハーバード大学に通っていた時代、フェイス・ブックを作って20代に億万長者になったマーク・ザッカーバーグは、高校時代、マイクロソフト社からスカウトの提案を受けたほど、才能のあるプログラマーだった。彼は自分の成功神話について、「ただ6年間、コンピューターの前に座ってプログラミングに頑張っただけ」と話した。

成均館(ソンギュングァン)大学が11学年度からソフトウェア学科を新設し、高校トップクラスの生徒とソフトウェア開発に才能のある創意的な学生を選抜する。彼らには全額奨学金と生活費を支援し、寮を提供する。携帯電話のようなハードウェアを作る技術は世界水準だが、ソフトウェア設計能力が後れている現実を打開するためには、このように破格的な条件で人材を育成しなければならない。

ソフトウェア分野だけでなく、理工系高級頭脳の海外流出が日増しに深刻になり、このまま行けば、国内産業技術の未来が暗い。韓国科学技術企画評価院(KISTEP)によると、国内の理工系博士約9万7000人のうち、8.4%の8100人が米国など国外へ移住する可能性が高い。彼らが海外を選ぶ理由は、医師など専門職に対する相対的な剥奪感に研究の自律性と補償が少ないからだ。

中国政府は28日から海外の理工系頭脳70人とその家族を最高級休養地の北載河に招待し、大々的に歓迎した。招待された科学者のうち43人が外国国籍だった。習近平・国家副主席をはじめ、最高級幹部が彼らを歓迎した。このような真心に感服した科学者10万人が昨年、中国へ帰ってきた。創意力ある理工系頭脳を養成し、また守れる格別なインセンティブが求められる時期だ。