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[オピニオン]オバマとマクリスタル

Posted June. 26, 2010 08:22,   

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カーター大統領が在韓米軍の撤収を推進した77年、在韓米軍第8軍参謀長のシングローブ少将は、ワシントンポストとのインタビューで、「カーター大統領は、2、3年前の古い情報をもとに撤収決定を下した。この1年間の北朝鮮の戦力増強は甚大であり、在韓米軍の撤収は戦争を誘導する恐れがある」と批判した。カーター大統領は激怒し、シングローブ少将を召喚したが、すぐに転役させなかった。シングローブ少将は下院で、「カーター政府は、韓国を担当する第8軍に在韓米軍の撤収がもたらす問題点について尋ねたことはない」と言って、所信を再び明らかにした。

◆昨年、アフガン戦争を指揮する国際治安支援部隊の司令官に任命されたマクリスタル隊長が、週刊誌「ローリング・ストーン」のインタビューを受けた。マクリスタル隊長を同行取材した同誌の記者は、マクリスタル隊長の側近の伝言に記者の見解を加える形式で、マクリスタル隊長が抱いているオバマ大統領、バイデン副大統領に対する否定的な人物評を書いた。マクリスタル隊長は、ワシントンから召喚されてすぐに解任された。軍人らは、バイデン副大統領のアフガンでの苦しい状況には理解を示したが、支持することはなかった。

◆軍指揮官と大統領の間には、たびたび微妙な対決が起こる。大統領が過度な目標を下した場合に特にそうだ。マクリスタル隊長は、オバマ大統領から来年7月までにアフガン戦争を終結するよう過分や役目を負わされていた。マクリスタル隊長は、大衆雑誌で間接的に不満を吐露し、オバマ大統領から「文民統制を傷つけた」という叱責を受けた。マクリスタル隊長は、大統領とコミュニケーションする術を知らず、メディアを活用する方法も下手だった。

◆軍は国民を代表する大統領と国会の統制を受けるというのが文民統制だ。マッカーサー国連軍司令官は、韓国戦争で中国共産軍が参戦すると、中国との戦争拡大を主張したが、トルーマン大統領と対立して罷免された。第一次世界大戦を終えたフランスのクレマンソー首相は、「戦争は大変重要であるため、将軍にだけ任せることはできない」という言葉を残した。軍と外交を含む国政全般を総括する大統領と戦争の経験が多く所信のある将軍の間には、時に対立が生じるが、最終的には軍統帥権者が最終決定の鍵を握っている。

李政勲(イ・ジョンフン)論説委員hoon@donga.com