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文化部が無資格の旅行ガイド規制を強化へ 中国人観光客対応で大混乱も

文化部が無資格の旅行ガイド規制を強化へ 中国人観光客対応で大混乱も

Posted June. 18, 2010 08:05,   

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文化体育観光部(文化部)は、9月からすべての旅行会社に対して、資格を持つ観光ガイドのみ採用するよう、関連法に基づき強制する計画だ。しかし、緻密な事後対策なしに、むやみに推進することで中国人観光への対応で大混乱を招くのではないかと懸念する声が出ている。

1999年以前までは、観光振興法に中国人が韓国を旅行する際、必ず資格を持つガイドがすると規定されていた。しかし、金大中(キム・デジュン)政権時代に規制撤廃の一環として、同規定が撤廃された。しかし、10年間の間に無資格の中国語ガイドによる問題が大きくなると、文化部は昨年、法律を改定した。

改定された法律は、昨年9月26日から適用されたが、10年間で資格を持つガイドがほとんどいなくなったため、取締りを行えば、旅行会社がいずれも大きな痛手を被りかねなくなってしまった。結局、文化部はせめて最低限の要件を備えた無資格ガイド328人に、1年間の期限付きで臨時資格を発給した。しかし、その臨時資格を活用できる期限が、わずか3ヵ月しか残っていない。韓国観光公社の関係者は、「9月25日までに特別の対策を打ち出さないまま、取締りが強行されれば、ガイドがいないため、中国人観光客を誘致できない『中国人観光大混乱』につながりかねない」と警告した。

文化部は、依然として「右往左往」している。超短期対策として9月に実施する試験で、合格率を高めるため、受験生らがもっとも難しいと思う国史試験の難易度を下げる方策を検討している。しかし、これまで「小学校、中学校レベルの実力ならば解ける問題」と、文化部自ら主張してきたのに、どのようにレベルをさらに下げることができるのか、という批判もある。

また、国史や観光法律などの科目を中国語で出題することも検討されている。しかし、この場合にも、韓国についてきちんと理解する優秀なガイドを確保しようとする試験の目的そのものが損なわれかねないという指摘する向きもある。

ガイド試験を行う韓国産業人材公団も同様だ。文化部が昨年から、直接・間接的に試験問題の難易度を下げるように要求したが、かえって問題をより難しく出題し、昨年35.1%程度だった合格率が、今年4月には32.6%に低下した。公団関係者は、「問題の出題は、計12人の出題委員が務めており、いずれも観光分野の教授らであるため、我々が口出しする余地がない」と述べた。

旅行会社とガイドらは、改定された法に従い、資格を取得するように努力しなければならないが、「問題が難しすぎる」という言葉だけを繰り返している。特に、文化部が別途の教育課程を開設し、9月に行う試験に備えるように配慮したが、現在受講者は100人あまりに過ぎない。臨時の資格を持つガイドが328人に上ることを考慮すれば、大多数の無資格ガイドらの資格取得準備の甘さをうかがわせる。



kky@donga.com