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[社説]国会議員各自の「世宗市賛否」公開すべきだ

[社説]国会議員各自の「世宗市賛否」公開すべきだ

Posted June. 15, 2010 08:17,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領は、昨日の国政演説で「世宗(セジョン)市問題で、国論の分裂が続き、地域的、政治的なみぞが深まっていることをもはや放置できない。これからは国会で決着をつけることを要請する」と述べた。李大統領は、「国会が今回の会期中に処理すれば、政府は国会の下した決定を尊重する」と付け加えた。

われわれは、「世宗市原案」が政治ポピュリズムの副産物で、国家競争力と国政運営の効率を低下させるだろうという懸念を今でも吹き払えずにいる。02年の大統領選の際に、盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補は、忠清(チュンチョン)地域の票を目当てに、行政首都移転公約を急造しており、大統領に当選した後は、「(同公約が)当選の一助となった」と打ち明けた。憲法裁判所が行政首都の移転を違憲だと決定すると、盧政権は中央省庁の分割方策を打ち出しており、当時ハンナラ党の指導部が深刻な党論の対立にもかかわらず、これに同調したのが世宗市原案の誕生背景だ。中国と日本は、韓国より国土が広く、人口が多いが、すべての中央省庁を首都の北京と東京に置いている。両国で省庁の分割論が出ていないのは示唆に富んでいる。

しかし、6.2地方選挙で忠清圏の完全敗北をはじめ、与党が敗北したことを受け、李明博政権は、事実上「世宗市修正案」の推進力を失った。われわれは、世宗市修正案が地域発展と国の将来のため、より合理的な代案だと判断するが、政府は戦略およびコミュニケーション能力の不足などから、政治的な反対の壁を乗り越えられなかった。政府という国政意思決定の主体は、国政運営の成否を結果として立証するほかないということから、世宗市修正案を進める過程で露呈した不器用さと甘さを猛烈に反省すべきだ。

これから国会は、政府が3月に提出した世宗市修正案関連の5つの法案を遅滞なく採決し、国力の無駄遣いと混乱にピリオドを打つべきだ。世宗市問題をめぐる与野党および与党内の政治的な駆け引きからすると、ハンナラ党が「自由投票」を選択した場合、もはや野党が反対する理由もない。

ハンナラ党の朴根恵元代表は、「ボールは国会にある」と述べ、国会の採決に肯定的な見方を明らかにした。それに対し野党は、政府が国会にて提出した修正案を撤回するように要求した。国会の採決を通じても野党が主張してきた「原案固守」を貫ける状況で、この問題を引き続き政治的に争点化し、国政混乱を扇ぎ、反射的利益を得るという政治的な思惑だという批判を免れがたい。国会の採決に堂々と応じ、世宗市問題をめぐる国政混乱に終止符を打つのに協力することこそ、責任ある政党の姿勢だ。省庁の分割がもたらす波紋と重要性を考慮すれば、すべての国会議員の賛否選択を公開し、歴史に残すべきだ。