日本のゴルフ人口は、約880万人。ところが、ゴルフ場は郊外にある上、利用料が高く、フィールドでゴルフを楽しむことは容易ではない。カナダもゴルフ人口は約600万人に上るが、冬が長く、ゴルフを楽しめる期間が割合短い。
政府はこれらの国々に対し、「スクリーンゴルフ」サービスを輸出する計画を立てた。技術や価格競争力が認められた国内ゴルフ装備を活かし、フィットネスクラブなどスクリーンゴルフ製品の輸出を皮切りに、現地でフランチャイズを拡大する計画だ。
知識経済部と情報通信産業振興院(鄭卿元院長)は10日、ソウル瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)のエルタワーで、「知識サービスを巡る融合フォーラム」を開催し、スクリーンゴルフやウェディングサービスなど、「10大有望・中小サービス」分野を発表した。
政府は、これらの10大サービス業の参入が見込める国や段階別の参入戦略を示し、企業各社による海外進出戦略の樹立から海外での定着段階まで、適合型支援を行う計画だ。
●先進国は「IT」、途上国は「韓流」が武器
先進国市場には、国内技術が競争力を持っている情報技術(IT)を活用し、参入国には存在しないサービスで食い込む戦略だ。ゴルフ環境が整っていない日本やカナダには、スクリーンゴルフサービスを、G(game)ラーニングは、eラーニングとゲームが活性化された台湾やシンガポール、ニューメディアディスプレイは、関連産業の育成に積極的なカナダやマレーシアを参入対象国と指定した。
最近、所得水準が向上し高いレベルのサービス需要が高まっている発展途上国は、「韓流」を積極的に活用する計画だ。韓国だけに存在するビジネスモデルである「ウェディングトータルサービス」は、結婚率やウェディング産業の成長率の高い中国やベトナムをターゲットにした。
また、「マガジンコンテンツ」や「コリアマルチビューティーショップ」、「産後の養生」サービスなども、韓流を活かし、途上国に進出する計画だ。
サービス業を、従来産業と連携し、新たな付加価値を創出できるよう支援することを決めた。
韓国製中古車がよく売れるヨルダンやブルガリアには、整備や部品交換、緊急出動などのサービスを提供する「中古自動車ケア」サービスで参入することにした。
さらに家電製品のレンタルや保守、修理を行う「グリーンレンタルサービス」や、キャラクターをさまざまな製品に取り入れ、販売する「キャラクターマルチショップ」も、海外進出が有望なものとみられる。
●海外第1号店の開設など積極的に支援
政府は、これらのサービス業が海外進出を成功的に果せるよう、コンサルティング会社と連結させる「オーダーメード型コンサルティングサービス」を提供することにした。また、フランチャイズの形で海外進出を推進する企業に対しては、海外1号店の開設を支援し、新たなサービスの開発や輸出向けビジネスモデルの開発資金が必要なら、研究開発(R&D)資金を支援することを決めた。
これにより、政府は現在、200億ウォン水準の10大有望サービスの輸出額を、15年までに約1兆ウォンへと引き上げる計画だ。情報通信産業振興院の李チュンヒョン・知識サービスチーム長は、「企業各社は海外進出を希望しているが、情報不足の上、具体的な方法を知らないケースが多い」とし、「コンサルティング会社と一緒にオーダーメード型で支援を行い、成功裏に海外進出で成功できるよう支援を行う計画だ」と語った。
firedy@donga.com