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世界経済の首脳ら「財政健全性の強化」に合意

世界経済の首脳ら「財政健全性の強化」に合意

Posted June. 05, 2010 09:09,   

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主要20ヵ国(G20)の財務長官・中央銀行総裁らが4日、釜山(ブサン)に集まって、南欧の財政危機をきっかけに、各国の財政健全性を高める案について重点的に話し合った。財務長官らは、財政健全性の重要性を、G20の声明(コミュニケ)の中核内容として盛り込む予定だ。

急激な資本流出入への対策として取り上げられている銀行税と関連しては、国ごとの意見の隔たりが大きく、「政府は、経済危機の克服に向け、金融圏に投入した国の資金を、その恩恵者である金融圏が返済する」というレベルの、言論的な内容だけに合意する見込みだ。

G20メンバー国の財務相や中央銀行総裁、国際通貨基金(IMF)などの国際機関の首長らは同日、釜山海雲臺区佑洞(へウンデグ・ウドン)・ヌリマルのAPECハウスで、晩餐を兼ねた世界経済についての話し合いを皮切りに、1泊2日間の「G20財務相・中央銀行総裁会議」を開始した。

●財政健全性が中核的話題

尹遝鉉(ユン・ズンヒョン)企画財政部長官は同日、討論を主宰し、「世界経済が回復の勢いを見せている中、南欧の財政危機のような不安材料があり、世界的な協力が必要だ」と語った。出席者らは、IMFから、世界経済の現状についての報告を受け、出口戦略などのマクロ政策の協力対策について、非公開で議論した。

これに先立って、別途の会議を開いたG20財務次官らは、「世界経済は壊れやすい状態であり、主な不安材料は、南欧の危機からも分かるように、財政健全性である」ことに合意した。これを受け、声明のふたつ目の文章では、世界経済の現状について説明し、財政健全性の重要性を強調することにした。

しかし、銀行税の導入を巡り、意見の隔たりが大きく、声明にどのような形で盛り込まれるかは不透明な状況だ。今月末、トロントで金融サミットを開催するカナダのジム・フラハーティ財務長官は4日、金海(キムヘ)空港で入国する際、記者らと会って、「銀行税導入を巡り、カナダのみならず、ほかの多くの国々が反対している」と主張し、銀行税導入への反対の立場を再び強調した。

財務相らは、グローバル金融危機を招いたヘッジファンドや場外派生商品市場、国際格付け会社への規制なども議論する予定だ。欧州諸国はこれに賛成しているものの、米国は二の足を踏んでいる。

一方同日、釜山のパラダイスホテルで、金融サミットの準備委員会や世界銀行が共同で開催したカンファレンスで、司空壹(サ・ゴンイル)委員長は基調演説の中で、「(発展途上国の)『成長中心の開発』を、11月のソウル金融サミットの議題として上程することを決めた」と明らかにした。

●非常警備体制が敷かれている海雲臺

4日、海雲臺の周辺は、「非常事態」を思わせるほど、町のいたるところで警察官や背広姿のボディーガードらが目に付いた。財務相会議が開かれるウェスティン朝鮮(チョソン)ホテルを始め、主要ホテルの正門や駐車場の入り口などには、金属探知機が設置された。

海上も警察で埋め尽くされた。海上警察は3日から、海雲臺周辺の海上に警備艇10隻あまりを配置し、海上での警戒を実施し、船舶の移動を統制している。万が一発生しかねない、「反G20」、「反世界化」団体などによる予期せぬ海上デモを食い止めるためだ。海上警察は、特攻隊20人あまりを投入し、海中に爆発物が設置されているかどうか調べたりもした。

ウェスティン朝鮮ホテルには4日午前から、各国の財務相や中央銀行総裁が相次いで到着した。先月24日から、中国や欧州を歴訪しているガイトナー米財務長官は、専用機でまっすぐに釜山入りした。フランスのクリスティーヌ・ラガルド財務長官は、フランス系自動車メーカーであるルノー三星(サムソン)の最新型SM5乗用車に、フランス国旗をさして登場し、注目を集めた。



lovesong@donga.com turtle@donga.com