Go to contents

[オピニオン]教授のストレス

Posted March. 08, 2010 09:50,   

한국어

国立台湾大学の立思辰総長は、メディアとのインタビューで、「世界的な一流大学に跳躍する出発点や解決策を、教授から求めている」と紹介し、「教授がストレスを受けない大学には、発展もない。教授同士の激しい競争こそ、大学生存の法則だ」と語った。大学の競争力を高めるためには、教授らが誰よりも先導に立って、努力しなければならないことを強調したのであり、我が大学社会にも示唆するところが少なくない。

◆韓国の各大学は、大学院の競争力がとりわけ弱い。韓国政府は、研究中心の大学作りを掲げ、1999年、BK21事業をスタートした。大学の競争率を高めるためにまず、大学院を育成するという趣旨だった。しかし、依然として、国内大学院を卒業した博士を、教授として迎える国内の名門大学はほとんどない。それだけ大学院の競争力を自ら認めていないことを意味する。24年間、平日も研究室で寝泊りしながら勉強し、「入室修道」という言葉を作り出したクォン・チョルシン元成均館(ソンギュングァン)大学システム経営工学部教授は、「教え子の育成のためには、教授らが一所懸命に勉強しなければならないが、うちの教授らは、教え子たちを留学に行かせることを優先しており、研究中心の大学作りは難しい」と指摘している。

◆韓国は、造船や半導体など、いくつの分野で世界トップを走っているが、この分野を学ぶため、韓国の大学を訪れる外国人留学生はほとんどいない。昨年、英紙「ザ・タイムズ」による世界大学を巡る評価で、ソウル大学は47位につけられたものの、韓国の大学院では目立った強みはなかなか見つけられない。このまま行けば、世界最高を記録した韓国企業で、韓国の大学院を卒業した研究人材を見つけるのは難しいかもしれない。必要な人材は外国から引き抜くこともできるのが企業であり、企業が発展したからといって、大学も発展したと見るのは大きな間違いだ。

◆シンガポール国立大学は、教授らを勉強する雰囲気に追い込み、ザ・タイムズによる評価では世界30位につけられた。台湾国立大学も1986年、ノーベル化学賞の受賞者を輩出するほど、教授らの研究熱は熱い。大学は、大学として生き残らなければならない。教授が楽になれば大学はつぶれ、大学と教授が激しくなれば、国が発展する。教授社会でも次第に競争が激しくなっているが、それだけで満足できる結果は出ない。教え子を育成することを巡り、悩む教授が増えてこそ、我が大学もさらに跳躍することができる。

李政勳(イ・ジョンフン)論説委員 hoon@donga.com