世宗(セジョン)市という単語を直接使いはしなかったものの、1月11日の政府の世宗市修正案の発表後、初めて忠清南道(チュンチョンナムド)を訪れた席で、「国家百年の大計」と「国民統合」の次元で、世宗市問題が解決されることを願うという考えを間接的に明らかにした。李大統領は来週、忠清南道を再び訪れる予定だという。
南北関係について李大統領は、「今や分断を克服し、統一の道を開かなければならない。私たちはこの約2年間、一貫した原則と誠実さを持って南北関係の新たなパラダイムを開こうと努力してきた。南北関係の実質的な進展を成し遂げるには、北朝鮮が韓国を単に経済協力の対象とだけ考える態度を変えなければならない」と指摘した。そして、「真の和解と協力のためには、まず韓半島の平和が維持されなければならず、当事者である南北間の様々な懸案を真剣な対話で解かなければならない。私たちが提案したグランドバーゲン(北朝鮮核一括妥結)を真剣に議論しなければならない。もはや北朝鮮は、真摯な行動を示さなければならない」と強調した。
李大統領は、今年の3・1節の記念演説では、日本に対して特別なメッセージは出さなかった。
金恩慧(キム・ウンヘ)大統領府報道官は定例会見で、「李大統領は就任後、未来志向的韓日関係の考えを数回明らかにした。真の過去の解決と両国の未来に向けてどうすべきかは、日本がよく知っているだろう」と話した。
一方、大統領府参謀陣が当初準備した3・1節記念演説の草稿には、「様々な考えを尊重し、小さな違いを乗り越えて、『最終結果に承服することで』大きな調和を果たさなければならない」という内容が含まれていたが、事前の読み上げで、「最終結果に承服」部分が抜けたという。世宗市問題をめぐって、公に朴槿恵(パク・グンヘ)元ハンナラ党代表側を刺激する必要はないという判断によるものとみえる。大統領府関係者は、「結果に承服をするということは、当然のことではないか。大きな意味に取る必要はない」と話した。