女子高生の金某さん（１９）は、８月初め、インターネットで「女性ダンス歌手を募集する」という芸能事務所Ｌ社の広告を見かけた。ビューティコンテストで入賞の経験のある金さんは、「もしかしたら」という気持ちでＬ社に連絡し、Ｌ社代表のマ容疑者（４０）から「オーディションをやってみよう」という約束を取り付けた。金さんは８月半ば、Ｌ社のオーディションで合格し、Ｌ社の練習室に通い始めた。
金さんは「ひょっとして詐欺かも」という気もしたが、Ｌ社が有名ダンスグループ出身のチョ某さん（２７・女）と専属契約を結んだ状態なので、あまり疑わなかった。また、Ｌ社は金さんの学校に書類を送り、欠席が可能になるよう助けたりもした。金さんは、人気女性グループ「少女時代」のようにスターになれるという夢と希望に胸を膨らませた。しかし、希望はすぐ悪夢に変わった。マ容疑者は、「整形手術をしなければならないので、８５０万ウォンをよこせ」と強要した。また、金さんをホテルやビデオ鑑賞室などへ誘いだし、わいせつ行為を加えた。
ソウル江南（カンナム）警察署は１７日、芸能人志望の研修生からカネを騙し取ってわいせつ行為を加えた疑いで、芸能事務所代表のマ容疑者に対し、逮捕令状を請求した。マ容疑者は、昨年１２月から看板だけの芸能事務所を作って、１１人の芸能人志望の研修生から整形手術費などの名目で６４００万ウォンを騙し取った。また、金さんや女子大生の朴某さん（２１）ら５人を、ソウル市内のホテルやビデオ鑑賞室へ誘い出し、わいせつ行為を加えた疑いが持たれている。
zozo@donga.com
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