盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が「秀越性教育の締めつけ」をした時代、孔貞澤(コン・ジョンテク)ソウル市教育長は、教育競争力強化の化身だった。06年に外国語高校支援制限政策が出された時、孔教育長は「ソウルは学区制限なしで行く」と対抗した。盧政権が「貴族学校」だと言って反対した国際中学校を政権交代後に開校させた。全国教職員労働組合(全教組)が学力診断評価に強く反対しても、孔教育長は動じなかった。教師は熱心に教え、学生は熱心に勉強し、その結果を評価して補完することが公教育の基本だと信じたためだ。孔教育長にとって、優秀な人材を養成する教育競争力はまさに国家競争力だった。ソウル地域で今年初めて実施される高校選択制も、その信念の産物だ。
◆孔教育長が約4億ウォンの借名預金が、財産申告からもれていた疑惑(地方教育自治法違反)で29日に当選無効の刑が確定し、教育長職を失った。しかし、最高裁判所は、教え子から選挙資金を借りた疑惑(政治資金法違反)に対しては無罪と判断した。「選挙管理委員会から、教育長選挙は政治資金法が適用されないという趣旨の有権解釈を受け、法解釈と適用で混乱があった点が認められる」という理由からだ。
◆今回の判決は、教育首長の道徳性がどれほど重要なのかを改めて知らしめたという点で意味がある。孔教育長が実施した教育政策の正当性が審判を受けたわけではない。08年7月、教育長選挙当時、ソウル市民が全教組寄りの候補ではなく孔教育長の教育政策を選択したことは、今でも有効だ。孔教育長が退いたからといって、学歴伸長による公教育競争力強化政策が後退してはならない。
◆ただ、莫大な金がかかる教育長選挙は改革が必要だ。孔教育長は、34億4085万2159ウォン、ともに出馬したチュ・ギョンボク候補は、30億4621万2039ウォンの選挙費用がかかった。呉世勲(オ・セフン)市長の27億9182万ウォンより多い金額だ。教育長を市・道知事のランニングメイトとして立てたり、市・道議会で選出する方法、市・道知事が任命する方法も検討することができる。教育経歴3年のミッシェル・リーが、米ワシントン市長の任命を受けて公教育改革の化身になった。教育長を必ず住民直接選挙で選ばなければ、立派な教育長が出てこないというわけではない。
金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com






