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バスフ「現代車とエコ塗料を共同開発」

Posted July. 13, 2009 08:25,   

ドイツ系グローバル化学企業「バスフ」(BASF)は来年初頭、京畿安山市(キョンギ・アンサンシ)に位置するテクノパーク内に、「コーティング研究所」を設置し、現代起亜(ヒョンデ・ギア)自動車と共に、自動車向けエコ塗料の開発に乗り出す。バスフはそこに、自動車塗装などに使われる環境にやさしい水溶性塗料を開発する一方、現在、3、4段階を経なければならない自動車の塗装工程を1段階に縮小する技術の研究を同時に行うことになる。

これを受け、現代車は、環境にやさしい工程を実現し、塗装過程におけるエネルギー使用や温室効果ガスの排出によるコストも削減できるものと見られる。

●「R&Dが企業の未来」

最近、全羅南道麗水市(チョンラナムド・ヨスシ)に建設された韓国バスフのエコプラントの完成を祝う記念式典に出席するため訪韓したティルマン・クラウフ・アジア太平洋地域総括社長(写真)は10日、「研究開発(R&D)こそ我々の未来だ」と述べた。クラウフ社長は、「世界的な経済危機の中でも、R&D予算だけは削減しないというのが、バスフの確固たる意志だ」と述べ、「グローバル・バスフの今年のR&D予算は、昨年と同様に13億5000万ユーロの規模に上る」と紹介した。

「5つの成長分野に分かれているR&Dポートフォリオのうち2つは、特に、エネルギー削減やエコ技術の開発を目標としています。今後、技術の潜在力を最大化すれば、現在の化学業界の平均より1.5倍も高いバスフ製品の炭素排出削減度を2倍にまで引き上げることができると思います」。

韓国バスフの趙鎭旭(チョ・ジンウク)会長は、「テクノパークに建設される研究所も、そのため非常に重要な意味を持つことになる」とし、「現代車の本社のある韓国の中で、環境にやさしい自動車塗料の研究に対して重点的な支援を行うため、今回、研究所の設置を決定したのである」と付け加えた。

一方、クラウフ社長は、ドイツ各企業のグリーン戦略を尋ねる質問に対して、「先日の中国での記者会見の場でも同様の質問が殺到したが、このようなことは初めてだ」とし、「最近、同分野に対する中国と韓国の関心が高いことを感じることができ、非常に興味深い」と語った。

●韓国における外国人投資の魅力を高めるためには

同氏は、「韓国が外資誘致において、アジアの中で競争力をつけるためには、労働の柔軟性を高め、人材らの外国語能力を育成すべきだ」と強調した。クラウフ社長は、「現在、韓国の労働政策を巡って、さまざまな議論が起きているが、基本的な原則や公正性が守られる限り、労働の柔軟性はよいことだ」とし、「労働者と企業が市場の変化に柔軟に対応すれば、共に生き残ることができる」と語った。

また、「グローバル各企業は簡単かつ効率的なコミュニケーションを望むだけに、人材らの語学能力を強化しなければならない」とした上で、「政府がこのような役割を果たすべきだ」とアドバイスした。クラウフ社長は、「ドイツ政府も同様に、国民の外国語能力を強化するため、引き続き努力している」と伝えた。

クラウフ社長は、「今のようなグローバル金融危機の中、各国政府は、試験台に立たされているようだ」と述べ、「結局、同様の経済的な厳しさの中で、どの政府が(保護政策や補助金のような政策を使わず、海外企業に対しても)交易の公正性を最大限保証できるかに、グローバル各企業の関心が集まるだろう」と見込んだ。



imsun@donga.com