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[社説]国軍の戦力を育ててこそ、韓米同盟も堅固になる

[社説]国軍の戦力を育ててこそ、韓米同盟も堅固になる

Posted July. 08, 2009 08:47,   

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ウォルター・シャープ韓米連合軍司令官が最近、韓国軍の弾道ミサイルの射程を制限している韓米ミサイル協定の改正問題を協議できるという意思を明らかにした。シャープ司令官が、与野党議員補佐官たちを招待してブリーフィングした席で、このような発言が出た。韓昇洙(ハン・スンス)首相が、4月の国会答弁で、「(ミサイル協定改正問題を)韓米国防長官会談で真剣に考える時になった」と述べたが、これに対する米政府の肯定的な反応とみえる。

北朝鮮は今年に入って、18発ものミサイルを発射した。射程3200キロの長距離ロケットもあったが、主に射程100〜400キロの短距離ミサイルを実験した。軍事専門家たちは、「北朝鮮が、韓国全域の主要軍事ターゲットを打撃できるミサイル能力を備えた」と憂慮する。核に劣らない深刻な軍事脅威だ。韓国のミサイル能力は、北朝鮮に大きく遅れをとっている。射程300キロ、重量500キロ以上の弾道ミサイルは、開発することができない。技術などの開発力はあるが、同盟国である米国と結んだミサイル協定のために、北朝鮮のミサイル脅威に十分に対応できないのだ。

「ミサイルの足かせ」は、朴正熙(パク・チョンヒ)大統領時代の70年代に始まった。韓国がミサイル開発に着手すると、米国が介入して射程を180キロに制限した。01年に協定を改正して射程を300キロに伸ばしたが、北朝鮮との格差はますます大きくなっている。北朝鮮ミサイルの抑止の次元からも、韓国の射程制限を解くべきである。米国がその必要性を認めたからには、速かに協定改正作業に入らなければならない。遅くても10月の韓米年例安保協議会(SCM)では、可視的な成果が現われることを願う。

韓米両国は、数年前から韓国軍の戦力を育てる方向に軍事協力を強化している。在韓米軍が担当していた板門店(パンムンジョム)共同警備区域の警備、対火力戦の遂行などの10大軍事任務が、昨年末に韓国軍がすべて担うことになった。韓国の地を自分の力で守るための正しい方向への進展だ。李明博(イ・ミョンバク)大統領とバラク・オバマ米大統領が先月、首脳会談で合意した「韓米同盟のための共同ビジョン」にも、「大韓民国は、同盟に則った韓国防衛において主要な役割を担い、米国はこれを支援する」と明示されている。韓国がミサイル防御で主要な役割を果たせない理由はない。

韓米両国は、韓半島を越えて、アジア太平洋地域および世界的な戦略目標の達成に向けた同盟へと発展させる必要がある。そのためには、まず韓国の軍事力を北朝鮮の脅威を阻止できる水準に強化しなければならない。