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[オピニオン]清渓奨学財団

Posted July. 07, 2009 08:23,   

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韓国人は財産を社会に寄付する際、福祉財団より奨学財団を作る傾向が強い。民間レベルの奨学財団は、全国に2000ぐらいある。貧しい人々に勉強をやらせることほど、役立つことはないという判断が働いたようである。若い時代、勉強することができず、心残りとなっている人々が我々の周辺に多いことも働いただろう。李明博(イ・ミョンバク)大統領の財産の社会への寄付の約束を受けて設立する「財団法人、清渓(チョンゲ)」も、奨学事業を主として行うことになる。福祉事業も一緒に推進することになっているが、宋正鎬(ソン・ジョンホ)財団設立推進委員長は、「生徒らの食事費用などを支援する程度の福祉」と説明している。大きな枠から低所得層のための奨学財団を立ち上げようとする青写真である。

◆李大統領はこれまで、自分の平素の考えをまとめた文の中で、苦学生時代、自分を助けてくれた人々は一様に貧しい方々だったとして、彼らに感謝の意を伝えている。李大統領が財産の寄付を決心したのも、大統領候補だった07年12月よりずっと前だったことを明らかにしている。1995年に発行した自叙伝『神話はない』の中に、「子供らに財産を与えるつもりはない」というくだりがある。李大統領も同様に貧しかった幼い時代を思い浮かべ、それへの報いの意味から奨学事業を選んだ。

◆寄付の約束を守ったことは、美しいことである。大統領府は最高指導者が在任中、財産を社会に寄付したことは、世界の政治歴史においても例のないことだと明らかにした。ところがそのため、かえって今回の事例はさらに微妙な余韻を残す。今後、財産の多い候補らが、大統領選挙に立候補したとき、彼らは選挙の正念場では財産の社会への寄付カードを自ら出したり、あるいは背中を押されてやむを得ず出すことが繰り返されることもありうるからだ。

◆大統領選挙は有能な国家指導者を選ぶ重大なことである。今日の指導者の能力は財産の大小とは無縁である。貧しい候補だという理由だけで、あるいは金持ちの候補が財産を社会に寄付したからといって、よりよい点数がつけられる理由などない。今後、大統領を夢見る人々による財産の寄付と選挙とを直接関連付けない方向へと進むことを願う。財産の寄付は純粋な気持ちから行われてこそ、心温かい電波力を持つことになる。大統領候補はひたすら資質や能力、道徳性を持って評価を受ける伝統を築いていかなければならない。

洪賛植(ホン・チャンシク)首席論説委員 chansik@donga.com