政府、北朝鮮企業３社に初の金融制裁

韓国政府が今月１日から北朝鮮の企業３社に対して金融制裁に入ったことが明らかになった。北朝鮮の企業に対する韓国政府の金融制裁は初めて。

企画財政部（財政部）は９日、４月５日の北朝鮮による長距離ロケット発射に対する国連安全保障理事会の決定を受け、１日から、北朝鮮の朝鮮鉱業貿易会社や端川（タンチョン）商業銀行、朝鮮ヨンボン総会社の３社に対する金融制裁に着手したと明らかにした。

これを受け、国内企業は北朝鮮の該当企業との金融や貿易取引などができなくなり、これらの北朝鮮企業が保有している国内資産も凍結される。現在、これらの会社と取引のある国内企業はなく、これらの企業が保有する国内資産も存在しないが、国際社会の決定に参加するための措置だと、政府は説明している。

財政部の当局者は、「４月５日の北朝鮮によるロケット発射を受けて、同２４日、国連安保理が対北朝鮮制裁を決議した。韓国は国連加盟国として、決議事項の履行が義務付けられているため、それに沿っての措置だ」と話した。この当局者は、また「アフガニスタンのタリバン武装勢力など、国際テロ組織への金融制裁は、国内では数度行われたことがあるが、北朝鮮に対しては初めてのことだ」と付け加えた。

政府による金融制裁の対象となる３社は、いずれも北朝鮮のミサイルや在来型武器の取引と関係のある会社で、朝鮮ヨンボン総会社や朝鮮鉱業貿易会社はミサイル製造や輸出、端川商業銀行は資金調達をそれぞれ担当しているとされる。

一方、政府は先月２５日、北朝鮮の核実験に関連して、国連安保理の制裁案がまとまり次第、直ちに北朝鮮企業に対する追加の制裁措置に踏み切る予定だ。

cha@donga.com