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[オピニオン]地方議会葬

Posted June. 05, 2009 08:07,   

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3年前の5月31日、4回目の統一地方選挙の際に新たに導入した3つの制度がある。基礎自治体議会議員候補の政党公認制や中選挙区制、有給制である。地方議会が地域の有力者によって牛耳られることを防ぐために導入した政党公認制は、一部の政党の公認を巡る不正や、国会議員と地方議員との主従関係へとつながる副作用を生んだ。地域主義を緩和するために導入した中選挙区は、逆に一つの政党が一つの選挙区を総なめする地域主義の深刻化を招いた。有給制は、地方自治体の質を高めるために導入されたものの、地方議会によっては適正水準を越えて給料を上げるところも多い。

◆実施初年度の06年、広域市道議会のうち最大の年収を策定したところは、ソウル市議会(6804万ウォン)だった。最も低い全羅南道(チョルラナムド)議会(3960万ウォン)も、無給時代の月極手当や議会政治活動費(3120万ウォン)より多かった。市郡区の中ではソウル西大門区(ソデムング)議会(3804万ウォン)が最も多い。ところが、中選挙区によって選挙区が拡大し、基礎議会だからといって少なく受け取る理由などないという主張も出ている。ソウル衿川区(グムチョング)は07年末、年収を3024万ウォンから5280万ウォンへと、実に74.6%も引き上げた。結局、住民訴訟が起こされ、議員1人当たり2256万ウォンを返却する羽目になったが。

◆現職議員が死亡すれば、議会予算で「議会葬」を行う規定も、我先にと導入される傾向を見せている。京畿道廣州市(キョンギド・クァンジュシ)は先月、告別式などに利用する葬儀場の壇上や、霊柩車と大型バス、献花台の菊とリボン、白い手袋やネクタイなどを議会予算から支払う規則を、全会一致で可決させた。忠鋻南道(チュンチョンナムド)議会は昨年、肺がんで亡くなった議員の議会葬からビデオ撮影や写真費用まで、計1300万ウォンを使った。遺族さえ同意すれば、公務とは無縁の死亡にも血税を使うことができる。

◆亡くなった人や死に関しては寛大なのが韓国の文化である。地域のために尽力した末、亡くなった議員に対して礼遇することに文句を言う理由などないだろう。しかし、死亡した後の葬儀まで税金で行うという発想は、小憎らしいほど奇抜である。自分らの年収の引き上げや、地域利権と有権者の苦情の解決にばかり力を入れる地方議会を見る国民の目は、冷たいばかりだ。地方行政への監視や牽制のために選んだ地方議員らが、自分らの利益にばかり気を取られていては、地方自治体自体に対して懐疑の念を抱く住民が増えるのではないか、気になる。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com